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英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

第72期名人戦 第4局 その1「羽生の後悔、急かされた攻め」

2014-05-23 22:42:52 | 将棋
「1歩得、盤上の角」対「持角」の図式の指し掛け図、


 封じ手の候補手は、、△5二金、△6二金、△5四歩、△6五歩など多数考えられたが、△5二金であった。


羽生三冠の後悔
 私は封じ手を5六の角の動きを制限する△6五歩ではないかと見ていた。羽生三冠の思考がどうなのかは分からないが、すかさず▲6六歩と角に余裕を持たせた。しかし、局後、羽生三冠はこの手を後悔していた。
 この▲6六歩では▲7九玉と指すべきだったと羽生三冠。以下△5四歩▲6六歩△5五歩▲6七角△6五歩▲同歩△同桂▲6六銀△6四歩▲2五歩△同歩▲2四歩△同銀▲3四角(変化図1)が想定される。

 ……と書いているが、よく分からない。
 ▲7九玉の直後に▲6六歩を指しているが、この順の違いは??……
 ▲7九玉に対し、本譜と同じように△8四飛~△5四銀と指してはいけないのだろうか?△8四飛に▲6六歩と突いていないことを利用して、▲9五歩~▲7五歩~▲6六銀という攻め筋があるのだろうか?(専門誌の解説を待ちたい)

 本譜は▲6六歩△8四飛▲7九玉△5四銀▲2五歩△同歩▲2四歩△同銀▲3四角(第1図)と進む。

 比較のため変化図1を並べてみたが、一見、変化図は先手陣が乱されて嫌味に映るが、後手陣も5筋の隙間や中段飛車の不安定さ、銀が参加しないので攻めが軽いなどの不備が感じられる。

急かされた攻め
 さて、第1図では▲1四歩△同歩▲1二歩の狙いがあるが、森内名人に△2二金と備えられると思わしい攻めがない。やはり、角は遠くから敵陣を睨み、3筋の歩を伸びてこないと腰の入った攻めにはならない。後手の5四の銀の圧力で腰の入らない攻めを強要された感が強い。手をこまねいていては△6五歩が来るので、△2二金以下、▲1七桂△3五歩▲2五銀△同桂に▲同角と工夫の手順を駆使する。
 △2五同銀なら▲3四桂があるが、冷静に△3三金と手厚くされると、パンチが浅くしか入らない。
 結局、▲4七銀と撤退し、△3六歩▲同角△2六歩と巧みな歩使いで先手の攻めを封じ込まれてしまった。しぶしぶ▲4七角と引いて立て直すが………

 そこで森内名人、△9五歩!

この手は……(続く

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コメント (8)
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