先週木曜日 ペンス米副大統領が パナマで 「中南米との貿易拡大を望んでいる/北米自由貿易協定の見直しは米加墨三カ国にとっては良いものになる/ベネズエラの独裁政権は難民の流出などで周辺国に迷惑をかけていて許せないが平和的な解決を見つける」と語った という。
「よく分かる」「良いじゃないか」と思ったが 同時に ペンス氏は 副大統領で これほどはっきり グローバリゼーションや NAFTAや外交の交渉方針など トランプ大統領の主要政策に係るものを(むしろ反トランプ的に)語って 大丈夫なのかな と疑問に思いました。
米国の副大統領は 大統領候補者が(大統領選挙中に)選びますが 大統領候補者とともに全国を遊説し 大統領とのセットで 得票を重ねて 選ばれる者ですから 大統領と同じく 国民から(選挙人を通じて)選ばれた者なのです。 日本の副総理とは 国民から選ばれたという点で違います。
主な仕事は 大統領が職務遂行不能となっとき 大統領に昇格したり、職務権限を代行することですが 上院の評決が同数の場合は 一票を投じることが出来るなどに止まり、普段は ホワイトハウスの別棟にいる等 政策にはあまりかかわらないのを通例としています(例外はゴア副大統領でしたが ゴア氏は環境政策に精通していたので別格扱いだったようです)。
ただ トランプ氏がビジネスマンであったのに対し ペンス氏は実務に強い政治家で 共和党主流派の信任も厚く 共和党がトランプ政権を支持し続けるキーマンです。ペンス氏も ロシア疑惑や 白人至上主義に揺れる トランプ政権のサポートに また トランプ氏の行き過ぎを修正するために 積極的に行動しているように思えます。
トランプ氏も ペンス氏を否定でもしたら 共和党全体を敵に回しかねないと思っているに違いありません。ペンス氏の パナマで発言は 詰まるところ 大統領 及び 共和党のお墨付きのもの というべきものなのでしょう。
そして これからもっとペンス氏の出番が増えるような気がします…