トランプ米大統領は、中国、NATO、ロシア、シリアへの政策姿勢を180度変えたとCNNが伝えていた。
そうだろうか?
中国とNATOとは、習主席とNATO事務総長との会談を経て ☓→〇
ロシアとシリアとは、シリアへのミサイル攻撃で 〇→☓
に変わったとあった。
しかし、
NATO事務総長とトランプ大統領との会見は、NATO加盟国は国防費をGDPの2%とすべきとの約束があることを再確認しただけで、ドイツはこれ(1.2%ほど)以上に国防費率は上げないとしているので、実質、トランプさんとNATOとの確執は何も変わっていないように思えます。
中国との関係も、トランプさんの最大の関心は貿易不均衡の解消ゆえ、これは100日かけて両国で検討しましょう、とした会談は問題を先送りしただけで、変わっていないようには見えます。
トランプさんはビジネスで成功してきたビジネスマン。
ビジネス交渉に相手をおだてる手法はもっともポピュラーなもの。
習主席とは友情深い関係になった とか、NATOは時代遅れなものではない とかというトランプさんの言葉は、トランプさんのご挨拶では?
ロシアとの関係も、米国務長官(日本の外務大臣)がモスクワでプーチン大統領と2時間もの個別会談を持ったというのは、両国は過去最低の関係にある、間柄ではありえないコミュニケーションです。ロシアとは裏表の関係にあるように思えます。
トランプ大統領の政策姿勢が反転したのではなく、言い回しが少し変わっただけのような気がします。
ただ、
ビジネス交渉では話を進めるために、非日常的な言葉やジェスチャーを、演出すこともある。シリアへのミサイル攻撃やISへの爆風爆弾はこの一環ではないでしょうか?
北朝鮮が、もし核実験を挙行したら、トランプさんは、確実に、北朝鮮の軍事施設にミサイルを撃ち込むでしょう。ただ、これも中国を動かす一環だけかも?