カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

2021年訪問客数激減 観光業界の苦境続く

2022年02月15日 | 経済
 カンボジア観光統計報告書2021年12月によりますと、2021年のカンボジアへの訪問客数は、2019年661万592人、2020年130万6143人から大幅に減少し、19万6495人(対前年比85.0%減)となりました。2016年に訪問客数は初めて500万人を突破し、その後も増加傾向にありましたが、2020年、更に2021年は新型コロナの直撃を受けて大きく減少しました。空路での到着が9万9829人、陸路(水路含む)が9万6666人でした。
国別にみると、1位タイ8万1844人、2位中国4万5775人、3位ベトナム2万2120人、4位インドネシア8410人、5位米国6535人、6位韓国6074人、7位台湾3845人、8位フランス3649人、9位マレーシア2489人、10位日本2011人となっています。
 なお、カンボジア人の海外旅行も、2019年203万8284人、2020年32万6199人から大幅に減少し2021年3万517人となりました。
 観光業は、カンボジア経済にとって重要なエンジンの一つですが、新型コロナの影響を最も強く受けている産業の一つであり、ツアー関連会社や観光客向け飲食業・ホテル業等は、不況に沈んでいます。観光業は、世界全体でワクチンの接種が進み海外移動の自由が戻った後に始めて復活するものと見られ、カンボジア観光省では2019年のレベルまで戻すのは2025年以降になると見ています。カンボジア政府では、観光業回復のために様々な政策を打ち出しており、2月1日には観光業(旅行業者、ホテル、レストラン等)についての免税を更に6カ月延長して2022年6月末までとすると発表しています。
(写真は、人影少ないシアヌークビルのオーチュティルビーチ。2022年1月撮影)


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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2022年02月14日 | 一般
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新型コロナ カンボジアの状況 2月14日 日本の水際規制 3月から緩和か

2022年02月14日 | 経済
 カンボジアの新型コロナウイルスの感染状況は、ワクチン接種の進展に伴い市中感染は大幅に減少していました。しかし、2月に入ってオミクロン株の市中感染が急速に拡大しつつあります。2月13日の保健省の発表によれば、死者は累計3015名(2月6日から0名増)です。累計陽性者数は12万3443名(同1670名増)となっています。治癒数は11万8804名(同682名増)です。先週の新規陽性者のうち、市中感染は1592名、海外帰国・入国者の新規陽性は78名でした。
 カンボジアで初のオミクロン株の陽性者は昨年12月14日に確認されました。当初は海外からの帰国・入国者のみでしたが、1月8日にオミクロン株初の市中感染確認が発表され、その後市中感染が拡大しています。2月13日発表で国内での市中感染は2380例(2月6日から1592例増)が確認されているとしています。日本大使館も「カンボジアでは、直近1週間で新規感染者数が5倍以上になるなど感染が拡大傾向にあり、邦人の方の感染例の報告も増えております。オミクロン株は感染力が非常に強く,潜伏期間も短いため,3密の回避、マスク着用、手指消毒などの基本的な感染対策を徹底すると共に,体調に異変を感じた際には早めに抗原検査を実施するか,医療機関を受診するようにして下さい。」と注意喚起しています。オミクロン市中感染の急増を受けて、カンボジア政府では、結婚式参加者の人数制限やワクチンカード提示の促進等の対応策強化を進めています。
 2月2日、プノンペン都は、自宅での隔離療養に関する通達を発出しました。ラピッドテストで陽性と判定された場合、隔離の即時開始、保健及び所轄行政当局への報告、オミクロン判定のためPCR検査等の対応を取ることを求めています。更に、報告しなかった者は、250ドルから500ドルの罰金に加え、Covid19法により5年以下の禁固刑に処すとしています。
 2月12日、岸田文雄首相は、外国人の新規入国の原則停止を柱とする新型コロナウイルスの水際対策に関し「緩和に向けた検討を進めていきたい」と表明しました。3月以降、外国人の入国を認める等、これまでの方針を転換する模様です。日本政府の水際規制に対しては、国内産業界からも批判の声が出ていましたが、在日米国商工会議所、欧州ビジネス協会からも強い批判がなされ、シーメンスが日本向け投資を凍結する等の実害も出始めていました。更に、米国のカリフォルニア大学等が日本への留学生派遣を凍結すると発表するに至りました。日経新聞も社説で日本政府の水際規制を「合理的でない」等と強く批判するとともに、多数の関連記事を掲載しました。2月11日には、「残酷日本 鎖国に失望 長引く入国制限、各国で抗議」と題する記事で「目先の支持率と引き換えに損なう国際評価は計り知れない。」と岸田首相を厳しく批判していました。
 カンボジアでのワクチン接種については、世界的に見ても早いペースで接種が進んでいます。既に、5歳以上~成人についてはほぼ接種を完了しており、未接種は0歳~4歳の幼児のみと言ってもよい状況と見られます。2月12日現在で、1437万5602人への第1回接種を完了しています。これは、カンボジアの人口(約1600万人)の89.9%に相当します。成人(18歳以上約1000万人)への接種について見ると、既に目標の102.1%に第1回接種を、98.7%に2回目を完了しています。なお、中国製ワクチンの効果が不十分であることから、ブースター接種(3回目)を実施しています。2月12日現在599万9406人(うち成人519万7231人)が3回目接種を完了しています。これまでは成人のみが対象でしたが、1月3日以降、12歳~18歳に対しても3回目接種を行っており、80万2175人が接種を完了います。また、オミクロン株対策の一環として、医療関係者や軍関係等については、ファイザー製のワクチンで4回目の接種を1月14日から開始しました。2月12日現在で60万9078人が接種済です。更に、最後の接種から原則4カ月以上経過した人について、1月21日からは60歳以上、2月1日からは成人全てを対象に4回目接種を実施しています。
 カンボジアでは、感染拡大に歯止めをかけるために2021年はプノンペン等のロックダウンに踏み切る等、厳しい規制を行ってきましたが、秋以降、大幅緩和となっています。ただ、オミクロン株の動向次第で規制が変更される可能性もあることから、十分ご留意ください。日本大使館は、「カンボジアへ入国する際や日本へ帰国の際に、入国後又は帰国時の日程に影響が及ぶ措置が導入されることも想定し予定を計画することをおすすめします。」との注意喚起を発出しています。なお、カンボジアは、医療体制が脆弱という弱点があり、いわゆる医療崩壊の懸念がありますので、引き続きマスクやアルコール消毒といった対策の継続が必要と見られます。
(写真は、がらがらのプノンペン空港。1月28日撮影)

カンボジア日本人会のフェイスブック
https://web.facebook.com/Jacambodia/

在カンボジア日本国大使館のサイト
https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000431.html


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日本への一時帰国 その2 移動と自宅待機

2022年02月13日 | 生活環境
 日本に一時帰国する際の移動と自宅待機の実際です。
 今回の帰国は、大韓航空でインチョン経由成田空港に向かいました。久しぶりのプノンペン空港は、がらんとしていました。大韓航空のチェックインでは、陰性証明書をチェックされるだけで、後はいつも通りでした。その後、出国手続き、セキュリティーチェックも特段変わったところはないようでした。プノンペン空港の免税店街は、今後の観光客の回復に備えてお客の少ない時期に大々的な工事を進めています(写真上)。ビジネスラウンジは、いつも通りの2階です。フード類はお休みですが、バーカウンターで、ちょっとした食事は頼むことができます。私は、サラダと好物のフィッシュボールヌードルをお願いしました。
 大韓航空に乗ってびっくりしたのは、客室乗務員が青い防護服を着ていたことでした。それ以外は、特に変わるところはないようです。
 インチョン空港では、初めて新しい第2ターミナルを利用しました。到着時のチェックやセキュリティーチェックは特段変わったところはないようでした。陰性証明書のチェック等もありませんでした。乗り継ぎ時間が4時間以上あったので、ラウンジで時間をつぶしました。空港の免税店は、全店が開店していました。お客さんの数は少ないかと思いますが、地道な努力を続けていると感じました(写真下)。
 成田空港に到着すると、機内でちょっと待たされます。その後、案内の方について行き、あとはベルトコンベア型で、各種の手続やチェック、説明が実施されます。陰性検査は、唾液を取るタイプですが、結構な人が量が足りていないと指摘されてやり直しをさせられていました。アプリの使い方についても色々と説明を受けます。概ねスムースに進んだので、全ての手続き完了にかかった時間は1時間ほどでした。
 入国管理も税関も、これだけガラガラなのは初めて見ました。入国後は、電車等の公共交通機関が使えないため、私はハイヤーで成田空港から都内の自宅に向かいました。エムケイ社を事前に予約しましたが、料金は2万5000円でした(一番安い方と思います)。待っていたのは高級なベンツでちょっと驚きました。都内まで1時間ほどで、ちょっとリッチな気分でした。
 到着して翌日起算で7日間の自宅待機に入りました。MySOSで毎日、健康状態報告(1回)、現在地報告(3~4回)、ビデオ通話応答(2~3回)の連絡が来て、非常に煩雑でした。なお、空港で渡された抗原検査キットで入国後3日目に自分で検査を行います。陰性の場合は特段報告する必要はないとのことです。
 それにしても、日本の入国時の検査・手続きは、予算や人員、入国者の手間等を度外視したもので、政府系の仕事を長くしてきた者としては、その効果やコストパフォーマンス等に大きな疑問を抱かせるものでした。海外から「非科学的」と批判されるのもやむを得ない惨状です。早急な効率化や改善を要するものと見られます。

(注)2月5日以降入国の方は、入国後3日間の強制隔離が必要となりました。ご留意ください。

昨日掲載のブログ「カンボジア経済」2022年2月12日「日本への一時帰国 その1 カンボジアでの準備編」もご参照ください。

新しいインチョン空港第2ターミナル。免税店が全部営業中なのには、覚悟を感じます。


エムケイ社のベンツ。やむを得ない出費とはいえ、リッチな気分です。



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日本への一時帰国 その1 カンボジアでの準備編

2022年02月12日 | 生活環境
 1月末から日本に一時帰国しております。新型コロナ関連規制で、出入国には様々な準備や手続きが必要となっています。実際の体験をご紹介することで、少しでもご参考となれば幸甚です。
 出国前にカンボジアで必要な準備は、陰性証明書の取得と、日本に入国する際に必要なアプリの準備、書類の準備となります。
 陰性証明書につきましては、日本大使館が推奨されているパストゥール研究所で取得しました(写真上)。まず、メール(英語)で日時を予約します。今回は出発前日を希望したところ、前日の7:30~8:30を指定されました。当日にパストゥール研究所に伺うと、受付に氏名リストが貼り出してあり、そこに名前があると順番票を渡してもらえます。後は番号を呼び出されるまで待って、検査室に入ると、鼻と口から綿棒で検体を取られます。待ち時間は30分ほどでした。そんなに痛くはありませんでしたが、お子さんたちは大泣きの子もいました。結果は、翌日の朝取りに行きます。私の場合はスタッフに行ってもらいましたが、パスポートを持っていけば本人でなくとも受領可能とのことでした。また、陰性証明書は、日本のへの帰国と言えば、日本語併記の日本用フォームで作成してもらえました(写真下)。料金は80ドルでした(一番安いようです)。
 次に各種のアプリです。まず、入国時の基本データを入力する「質問表」です。アプリをダウンロードして、質問に答えていきます。最後にQRコードが出るので、これをスクリーンショット等で保存しておきます。次に、日本での隔離期間中の確認に使われる「MySOS」です。これは、ダウンロードして、氏名やパスポート番号を入力しておきます。更に、濃厚接触チェック用の「COCOA」もダウンロードします。なお、グーグルマップも必要ですが、通常はインストール済と思います。
 ハードの書類としては、「誓約書」が必要です。氏名や住所等を記入しておくと、入国時に便利です。私の場合は、入国当日に隔離期間が7日間に短縮されたため、更新されたフォームとなり、成田空港でもう一度書き直しました。なお、この他に、検疫に関する質問状を成田空港で渡されて記入しました。
 なお、成田空港等の到着空港からは電車等の公共交通機関がしようできません。私は東京都内のため、成田空港からエムケイ社のハイヤーを事前に予約しました。たくさんの会社がありますが、一番安い方(2万5000円)で、サービスも良かったです。
 詳細は、日本大使館のサイトにて大変分かりやすくまとめられていますので、そちらをご参照ください。なお、乗り継ぎ地によっては追加的に必要となる手続き・書類等があったり、お子さん連れの場合の手続等もあるようですので、ご留意ください。

在カンボジア日本国大使館「日本入国時の防疫措置の強化」
https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000361.html

パストゥール研究所で発行してくれる日本語併記の陰性証明書



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AMRO ASEAN諸国の経済見通し改定 カンボジアは成長率予測引下げ

2022年02月11日 | 経済
 1月25日、ASEAN+3マクロ経済調査事務局(ASEAN+3 Macroeconomic Research Office:AMRO)は、ASEAN+3地域経済見通し2022年1月改訂版を発表しました。AMROは、この地域の経済・金融の監視・分析を行うとともに、ASEAN+3(ASEAN10か国と日本、中国、韓国)による外貨融通の取り決め「チェンマイ・イニシアティブ(CMIM)」の実施を支援するために設立された国際機関です。
 AMROは、今回の見通しで2022年の加盟13カ国のGDP成長率見込みを2021年10月の予測から若干引き上げましたが、ASEANについては引き下げました。オミクロン変異株の感染拡大等、新たな不確実性が浮上したためとしています。ASEAN+3では、2022年4.9%(同4.8%)、ASEAN10か国では、2022年5.2%(同5.8%)と見ています。カンボジアについても2022年は大きく引き下げ5.2%(同6.6%)としました。ASEAN主要国も2022年成長率予測は概ね引き下げられ、タイ3.6%(同5.8%)、フィリピン6.2%(同6.7%)、シンガポール4.0%(同4.0%)、マレーシア6.0%(同6.7%)、インドネシア5.2%(同5.6%)等となっています。なお、物価上昇率は、概ね問題なく、カンボジアについても2021年2.8%、2022年2.4%と予測しています。
 AMROでは、リスクとして変異株等による感染再拡大をあげていますが、ワクチン接種の進展が重要な対策となると指摘しています。また、世界的なインフレの進行とそれに伴う先進各国の金融緩和の出口政策については、ASEAN諸国への影響は限定的であると見ています。
 AMROとCMIMは、アジア通貨危機の際の国際通貨基金(IMF)の対応が失敗続きであったために、日本が主導して設立したアジア版IMFです。2016年の設立協定発効以降、活動を本格化しており、アジアの視点に立った経済分析・監視を実施しています。
(写真は、プノンペン市内の高層ビル群)

AMROの新聞発表(英文です)
https://www.amro-asia.org/amro-positive-on-asean3-economic-outlook-gdp-to-grow-4-9-in-2022/


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世界銀行報告書 カンボジア経済の回復に向けて

2022年02月10日 | 経済
 1月31日、世界銀行は、「カンボジア国別経済覚書: 回復する開発 カンボジアの成長モデルの多角化戦略」と題する報告書を発表しました。1995年から2019年までのカンボジアの平均GDP成長率は7.7%に達していますが、2020年はマイナス3.1%、2021年は2.2%に落ち込みました。その原因の主なものはもちろん新型コロナですが、カンボジアの輸出品・輸出市場・資金源等が偏っていたことも外的ショックの緩和がうまくいかなかった背景となっているとしています。具体的には、縫製品、履物、コメ、キャッサバ、観光の5品目だけで輸出の80%を占めています。輸出先も、米国とEUだけで合計69%となっています。また、資金源も、外国直接投資と政府開発援助に頼っており、総資本形成の72%を占めています。更に、労働生産性の低さが課題であることに加え、最近は全要素生産性が低下していると指摘しています。
 この状況に対する対策として、生産性の向上、輸出の多様化、国内投資の振興をあげています。生産性の向上については、労働者への教育・訓練投資だけでなく、企業の生産性を向上させるためのビジネス環境の改善、高付加価値産業へのシフトを促進するための政策等が必要としています。輸出の多様化については、国際バリューチェーンを活用した製造業振興、農産品の付加価値向上、輸出競争力の向上等をあげています。国内投資の振興については、国内投資を支える貯蓄の振興が必要だとしています。そのために、高い金利の預金振興、金融機関へのアクセス改善、金融デジタル化の促進、預金口座や金融商品に関するコスト改善等が必要としています。更に、長期定期預金の振興、預金保護制度、金融リテラシーの向上、国債関連法令の整備等にも言及しています。
 生産性向上や国際競争力の向上に加え、国内での貯蓄振興を提言した点が注目されます。日本の高度成長期にも投資資金不足が課題となり、銀行の融資を支えるために国を挙げて貯蓄を振興していました。日本の経験をこの分野でも活かす機会があるものと見られます。
(写真は、カンボジアの商業銀行最大手のACLEDA銀行)

世界銀行の新聞発表(英文です)
https://www.worldbank.org/en/news/press-release/2022/01/31/productivity-


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カンボジア 2021年12月の物価上昇率

2022年02月09日 | 経済
 国家統計庁から発表された2021年12月の物価上昇率(対前年同月比)は、6.7%と大幅上昇となりました。物価上昇率は、2012年以降、安定的に推移しています。細かくみると、2017年初頭に4%台まで上昇しましたが、2017年5月以降は3%未満で安定していました。2018年10月以降3%台となる月が出てきていましたが、今年9月以降は久しぶりの大幅上昇となっています(2016年1月3.1%、2月2.3%、3月2.0%、4月2.8%、5月3.2%、6月3.3%、7月3.0%、8月3.0%、9月2.9%、10月3.4%、11月3.6%、12月3.9%、2017年1月4.4%、2月4.0%、3月4.2%、4月3.2%、5月2.5%、6月2.3%、7月2.3%、8月2.6%、9月2.7%、10月2.1%、11月2.3%、12月2.2%、2018年1月2.0%、2月2.3%、3月2.3%、4月2.4%、5月2.9%、6月2.8%、7月2.3%、8月1.9%、9月2.6%、10月3.1%、11月2.5%、12月1.6%、2019年1月1.6%、2月2.4%、3月2.3%、4月2.6%、5月2.3%、6月1.6%、7月2.2%、8月3.1%、9月1.7%、10月1.3%、11月1.8%、12月3.1%、2020年1月3.6%、2月2.7%、3月2.8%、4月1.9%、5月2.4%、6月3.2%、7月3.1%、8月2.0%、9月2.9%、10月3.7%、11月3.7%、12月2.9%、2021年1月2.6%、2月1.7%、3月2.1%、4月2.7%、5月3.0%、6月2.7%、7月3.3%、8月3.4%、9月5.9%、10月6.8%、11月7.9%)。なお、11月と比べると12月は0.1%の下落でした。また、2021年の年間平均上昇率(暫定)は、4.0%となっています。
 ガソリン価格は、政府による価格メカニズム導入の効果もあって細かく動いています。11月の4500リエル/リットルから、12月は4200リエル/リットルに下落しました。ディーゼルも、11月の4150リエル/リットルから、12月は3950リエル/リットルに下落しました。最近の国際原油価格(ニューヨーク市場のWTI)は、上昇傾向にあり、90ドル台に達しています。カンボジアのガソリン価格も国際価格に概ね連動して動いており、世界的な資源価格高騰等の影響を受けて、高いレベルにあり、今後も上昇が見込まれます。
 国際機関は、カンボジアの物価上昇率を引き続き安定的と見ています。2022年の物価上昇率について、アジア開発銀行は2.7%、世界銀行は3.8%、国際通貨基金(IMF)は3.0%と予測しています。
(写真は、プノンペン市内のガソリンスタンド。12月28日撮影)  



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2021年 カンボジアから日本向けの輸出増加

2022年02月08日 | 経済
 日本の財務省貿易統計によりますと、2021年(1月~12月)のカンボジアから日本への輸出額は、対前年比10.8%増の1915億8895万円でした。また、カンボジアの日本からの輸入額は、対前年比22.7%増の635億4077万円でした。
 カンボジアから日本への主力輸出品である縫製関係は健闘しました。衣類(構成比63.8%)は対前年比8.9%増の1221億4265万円、はき物(構成比10.9%)は10.7%増の209億3794万円、バッグ類(構成比8.6%)は12.0%増の165億1690万円となりました。また、日系企業が製造していると見られる自動車部品のワイヤーハーネス等の電気機器(構成比8.4%)は、23.4%増の161億6011万円と大幅増加でした。
 日本からの輸入品では、一般機械(構成比16.9%)が対前年比6.3%減の107億3805万円となりました。プルドーザー等の建設用機械は14.0%増でしたが、エアコンが46.1%減となったためです。また、電気機器(構成比10.8%)も6.9%減の68億6023万円となっています。しかし、輸送用機器(構成比16.5%)は21.8%増の104億7815万円となりました。自転車及び同部品(構成比9.1%)が43.2%増の57億6204万円となったためです。この他、肉類(構成比25.3%)も96.6%増の160億9779万円となりました。日本の高級牛肉と思われますが、その大半は中国に再輸出されていると言われています。
 2021年の対日貿易については、新型コロナの影響を受けて減少するものと見られていました。しかし、輸出については、予想外の健闘を見せた縫製・はき物・バッグ等の伝統的輸出品に加えて、日系企業製造の電気機器の輸出が増加して、総額でも堅調な増加となりました。輸入も増加しましたが、輸入増加額約118億円のうち、肉類の増加額約79億円が67%を占めています。肉類は、そのほとんどが中国に再輸出されるため、日本からの輸入の増加は見かけよりもかなり小さいとも言えます。
 カンボジアからの輸出先は、EUと米国で7割程度を占めており、更に最近中国向けも急速に増加しています(2021年15億ドル:約1700億円)。こうした中で、日本向けのも順調に伸びていることは、カンボジア経済にとって重要な輸出先の多様化や輸出品目の多様化に貢献するものであり、引き続き官民協力しての輸出振興に向けた努力が期待されます。
(写真は、日本からの円借款等の支援で整備されてきたシアヌークビル港)



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新型コロナ カンボジアの状況 2月7日 日本入国時に3日間の強制隔離

2022年02月07日 | 経済
 カンボジアの新型コロナウイルスの感染状況は、ワクチン接種の進展に伴い市中感染は大幅に減少していました。しかし、オミクロン株の市中感染が拡大しつつあります。2月6日の保健省の発表によれば、死者は累計3015名(1月30日から0名増)です。累計陽性者数は12万1773名(同474名増)となっています。治癒数は11万8122名(同694名増)です。先週の新規陽性者のうち、市中感染は402名、海外帰国・入国者の新規陽性は72名でした。
 カンボジアで初のオミクロン株の陽性者は昨年12月14日に確認されました。当初は海外からの帰国・入国者のみでしたが、1月8日にオミクロン株初の市中感染確認が発表され、その後市中感染が拡大しています。2月6日発表で国内での市中感染は788例(1月30日から402例増)が確認されているとしています。なお、オミクロン株感染患者は、これまで強制的に隔離施設や病院での隔離治療が必要でしたが、1月21日から、自宅やホテルでの隔離が認められました。
 日本政府は、2月5日以降にカンボジアから到着する入国者について、検疫所長の指定する場所での3日間待機を求めることとしました。入国後3日目に改めて検査を受けて陰性と判定されれば、検疫所が確保する指定施設を退所し、入国後 7日目までの間自宅等待機となります。これまでは、入国後は自宅又は宿泊施設で7日間待機することとなっていました。
 2月4日、ファイナンシャルタイムズ紙は、「日本は水際対策見直しを ソフトパワー消失」と題する記事を掲載し、日本の鎖国政策を厳しく批判しました。同記事は、日経新聞に和訳版も掲載されています。「これだけのソフトパワーがこれほど急速に失われたことは過去にない」と指摘しています。
 2月4日、フン・セン首相は、3回目、4回目の接種の促進を訴えました。また、今年上半期に、中国の支援で500万回分、カンボジア政府の購入で300万回分のワクチンの調達を決定済であり、このブースター接種に充てる計画であるとしています。
 カンボジアでのワクチン接種については、世界的に見ても早いペースで接種が進んでいます。既に、5歳以上~成人についてはほぼ接種を完了しており、未接種は0歳~4歳の幼児のみと言ってもよい状況と見られます。2月5日現在で、1436万1865人への第1回接種を完了しています。これは、カンボジアの人口(約1600万人)の89.8%に相当します。成人(18歳以上約1000万人)への接種について見ると、既に目標の102.1%に第1回接種を、98.6%に2回目を完了しています。なお、中国製ワクチンの効果が不十分であることから、ブースター接種(3回目)を実施しています。2月5日現在577万6563人(うち成人506万2343人)が3回目接種を完了しています。これまでは成人のみが対象でしたが、1月3日以降、12歳~18歳に対しても3回目接種を行っており、71万4220人が接種を完了います。また、オミクロン株対策の一環として、医療関係者や軍関係等については、ファイザー製のワクチンで4回目の接種を1月14日から開始しました。2月5日現在で49万8555人が接種済です。更に、最後の接種から原則4カ月以上経過した人について、1月21日からは60歳以上、2月1日からは成人全てを対象に4回目接種を実施しています。
 カンボジアでは、感染拡大に歯止めをかけるために2021年はプノンペン等のロックダウンに踏み切る等、厳しい規制を行ってきましたが、大幅緩和の方向となっています。ただ、オミクロン株の動向次第で規制が変更される可能性もあることから、十分ご留意ください。日本大使館は、「カンボジアへ入国する際や日本へ帰国の際に、入国後又は帰国時の日程に影響が及ぶ措置が導入されることも想定し予定を計画することをおすすめします。」との注意喚起を発出しています。なお、カンボジアは、医療体制が脆弱という弱点があり、いわゆる医療崩壊の懸念がありますので、引き続きマスクやアルコール消毒といった対策の継続が必要と見られます。
(写真は、プノンペン市内のブースター接種会場。あまり混んでいません。1月21日撮影)

カンボジア日本人会のフェイスブック
https://web.facebook.com/Jacambodia/

在カンボジア日本国大使館のサイト
https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000431.html



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隠れ家的なバーでお鮨も Yasu Sushi Bar

2022年02月06日 | 生活環境
 プノンペン中心部、バンケンコンにある隠れ家的なバー「Yasu Sushi Bar」です。入り口は、看板もなく、ちょっと隠れ家的です。店内は長いカウンター席がメインです。バーなので、お酒もカクテルも各種揃っています。これに加えて、本格的なお鮨も楽しめます。お鮨は、お任せセットで30ドルからです。一手間かけたものも多く、美味しかったです。また、ラーメンもあって、バーで飲んだ後にいただくのもいいかもしれません。お勧めです。お試しください。

Yasu Sushi Bar
https://web.facebook.com/YASU-SUSHI-BAR-100568869049486/?ref=page_internal

長いカウンターです。きっちり整理されたお酒が並びます。



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中国正月2022

2022年02月05日 | 社会・風土
 2月1日は旧正月で、アジア各国ではお休みのところも多かったと思います。カンボジアでは、1月1日のインターナショナル・ニューイヤーに加えて4月にクメール正月があるのですが、この2月の旧正月も「中国正月」と呼ばれ、正式なお休みでは無いのですが華僑系の方々を中心になんとなくお休みだったり、お年玉が行きかったりと言うところが多いようです。プノンペンの街中は車やバイクも少なくなっていて、閑散としています。
 街には中国舞踊団が繰り出し、鉦や太鼓に合わせて獅子舞や龍の舞を披露して回っています。ご先祖様のために、家の前で紙のお金や車を燃やしています。燃やす紙のお札が100ドル札だったり、紙の車がレクサスだったりします。
(写真は、イオン1号店の中国正月用品売り場)



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ASEAN観光フォーラム シアヌークビルで開催

2022年02月04日 | 経済
 1月16日から22日まで、シアヌークビルでASEAN観光フォーラムが開催されました。各国の観光大臣等や観光業界関係者500人以上が参加しました。1月19日に、ASEANとして、公式に観光セクターの再開を宣言しました。観光の再開は、各国での健康安全規則等に従うとともに、共通デジタルワクチンカードの導入等を行いつつ実施されるものです。
 ASEAN観光フォーラムにあわせて、1月 19日に、ASEAN+3観光大臣会合(ASEAN10カ国、日本、中国、韓国)が開催され、日本から渡辺国土交通副大臣がオンラインで参加しました。会合では新型コロナウイルス感染症の影響下においてASEAN+3各国がこれまで実施した観光施策に関する情報・意見交換を行い、共同声明を採択しました。渡辺副大臣からは、今後の国際交流の再開に向けて持続可能な観光に関する取組や無料Wi-Fiなどの受入環境整備を進めていく旨発言するとともに、日本アセアンセンターによる人材育成支援をはじめとした我が国のASEAN各国との交流拡大に向けた取組を紹介し、多くのASEAN諸国から感謝の意が述べられました。
 カンボジアへの訪問客数は、2019年に過去最高の661万592人を記録しました。しかし、新型コロナの影響で、2021年には19万6491人まで減少しています。カンボジア観光省では、2019年のレベルまで回復するのは2025年までかかる可能性があるとしています。
 カンボジア経済にとって、観光業は主要エンジンの一つであり、海外からの観光客の激減は、厳しい打撃となっています。早期の回復を図るために、カンボジア政府では入国規制の全面的緩和に加えて、観光回復に向けた政策の実施を行っています。カンボジアと周辺諸国を結ぶ航空便も2021年12月から再開が相次いでいます。官民協力して観光回復に向けた努力を継続していくことが必要と見られます。
(写真は、整備されたシアヌークビルのビーチ)

日本の国土交通省の発表
https://www.mlit.go.jp/kankocho/topics07_000121.html


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EUのカンボジア産のコメに対するセーフガード課税 期限満了

2022年02月03日 | 経済
 1月18日、EUのカンボジア産のコメに対するセーフガード課税の期限が満了し、再び関税がゼロに戻りました。EUは、カンボジアを含む後発途上国(LDC)に対して、関税を免除する特恵関税制度「EBA」を適用しています。カンボジアは、この制度を活用して、EU向けに縫製品やコメを無税で輸出してきました。これに対し、イタリア・スペイン等のコメ生産者が、自国のコメ生産に影響を及ぼすとして不満を表明し、2019年1月18日からセーフガード課税を行っていました。セーフガードとは、特定品目の貨物の輸入の急増が、国内産業に重大な損害を与えていることが認められ、かつ、国民経済上緊急の必要性が認められる場合に、損害を回避するための関税の賦課又は輸入数量制限を行うものです。今回は、2019年1月18日から、1年目175ユーロ/トン(約2万2000円)、2年目150ユーロ/トン、3年目125ユーロ/トンの関税が賦課されていました。
 EUは、カンボジア産のコメの主要取出先の一つであり、2016年には輸出の50%以上を占めていました。しかし、セーフガード課税の影響もあり、その比率は最近20%程度に低下していました。カンボジアコメ協会(CRF)では、今年はEU向けに20万トン以上を輸出したいとしています。
(写真は、EU向けの輸出の主要港であるシアヌークビル港)



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