カンボジア経済

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中国の王毅外相 カンボジア訪問 首相・上院議長と会談

2024年05月02日 | 経済
 4月22日、フン・マネット首相は、プノンペンで中国の王毅(ワン・イー)共産党政治局員兼外相と会談しました。王毅外相は、前首相のフン・セン上院議長、ソクチェンダ・サオピア外務大臣、スンチャントル上級大臣等とも会談しました。また、シハモニ国王陛下にも謁見しています。
 フン・マネット首相は、広域経済圏構想「一帯一路」を進める中国との関係強化を表明し、「中国の発展は地域諸国に重要なチャンスをもたらし、カンボジアはその恩恵を大いに受けている」と述べたとのことです。これに対し、王毅外相は、「国際情勢がどのように変化しても、中国は常に最も信頼できるカンボジアの友人である」と述べています。
 フン・マネット首相は、2023年に開港したシエムレアプ・アンコール国際空港など「一帯一路によるインフラ建設を高く評価する」と述べ、更にカンボジアでより多くの経済特区を創設するよう中国に求めました。
 フン・マネット首相は2023年8月、フン・セン氏からの禅譲で首相に就任が決まった直後にプノンペンで王毅外相と会談し、9月には中国を訪問し習近平(シー・ジンピン)国家主席と会談しています。父親であるフン・セン前首相の中国重視の外交路線を継承する方針を鮮明にしたと言われています。
 フン・セン上院議長(前首相、フン・マネット首相の父)も22日、王毅外相と会談しました。4月上旬に上院議長に就いてから外相級の要人と会談するのは初めてとなります。外交復帰の相手に中国を選び、中国重視継続の姿勢を示しました。
 王毅外相の今回の外遊(インドネシア、パプアニューギニア、カンボジア)は、米国を中心とする対中包囲網の締め付けが厳しくなる中、孤立を防ぐためASEANの切り崩しを図る目的があるものと見られています。カンボジアではリアム海軍基地への中国軍進出疑惑が再燃しており、米国も神経をとがらせています。日本としては、カンボジアが中国に傾き過ぎないように様々なチャンネルを活用して、我慢の外交を続けることが重要と見られます。
(写真は、AKPより)



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