カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

カンボジアの電力事情好転 課題は料金

2019年03月13日 | 経済
 カンボジア電力庁(Electricity Authority of Cambodia: EAC)は、2018年年次報告書「カンボジア電力開発の概要」を発表しています。
 2018年末の設備容量は、前年末の2322MWから14.1%増の2650MWに増加しました。年間発電量は、前年の8073GWhから15.3%増加して9307GWhに達しました。過去15年間で、設備容量は12.5倍に、発電量は11.4倍に急増しています。2019年の発電量の予測は、前年比16.1%増の1万808GWhに達する見込みです。
 2018年は、国内での発電量が85.4%、ベトナム、タイ、ラオスからの輸入電力が14.6%となっています。国内の内訳は、水力48.5%、石炭火力34.5%、石油火力1.9%、再生可能エネルギー0.5%等となっています。輸入電力の比率が一時は60%にも達していましたが、国内での発電所整備が進み、輸入電力の比率は大幅に低下しました。
 送電線も整備が進み、115KVと230KVの基幹送電線は総延長2141kmに達しています。建設中・計画中の送電線は、1639kmとなっており、一部は超高圧の500KVとなる予定です。
 全国送電網と接続している村落数は、1万2305村で、全体の86.9%となっています。電化率は、世帯ベースでは72.2%となっています。
 このように電力は量的には充足されつつありますが、電力の安定供給、電力の質、電力料金がカンボジアの電力セクターの課題となっています。電力料金については、カンボジア政府も引下げを公約しており、産業向けは2020年までには14.60セント/KWhまで引き下げられる予定ですが、補助金を導入しての引下げとなる可能性もあり、今後の動向が注目されます。

カンボジア電力庁のサイト(英文です)
https://eac.gov.kh/site/index?lang=en


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 東アジア地域包括的経済連携... | トップ | 2018年の外国人訪問客数620万人 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

経済」カテゴリの最新記事