カンボジア経済

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フン・マネット首相が訪中 習主席と2度目の会談

2023年10月26日 | 経済
 10月19日、「一帯一路」国際協力サミットフォーラムに出席するため中国を訪問中のフン・マネット首相は、中国の習近平国家主席と北京の人民大会堂で会談しました。フン・マネット首相が習主席と会談するのは、8月の就任以来、早くも2回目となります。習主席が、「一帯一路の共同建設はカンボジアに確かな発展の機会をもたらした」と強調したのに対し、フン・マネット首相も「一帯一路はより大きな成功を得た」と答えたとのことです。
 「一帯一路」国際協力サミットフォーラムには、ロシアのプーチン大統領が参加したこともあり、海外からの首脳級の参加数は大幅に減少しました。また、過去2回の会議では、共同声明を採択していましたが、今回は見送りとなり、議長声明だけが発表されました。一帯一路を巡っては、中国の過剰な融資で途上国が苦しむ「債務の罠」が問題視されており、当初の勢いを失いつつあるものと見られます。
 カンボジアでは、一帯一路の関連で、プノンペン~シアヌークビル高速道路やシェムリアップ新空港等が完成しています。カンボジア政府は、これらの巨大事業については、中国企業による民活のBOT方式で実施しており、国としては債務を負わない形のため、「債務の罠」に直ちに陥る可能性は低いものと見られます。他方、シアヌークビル近郊のリアム海軍基地への中国軍進出疑惑を招いており、中国の戦略性重視の傾向には留意する必要があるものと見られます。小国のカンボジアは、中国と米国の板挟みの状態にあり、引き続き綱渡り外交を続けざるを得ないものと見られます。
(写真は、AKPより)



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