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カンボジア経済

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アジア経済見通し2025春 トランプ関税の影響に懸念

2025年04月30日 | 経済
 アジア開発銀行(ADB)は、4月9日に「アジア経済見通し2025年4月版(Asian Development Outlook September 2025)」を発表しました。なお、今回の予測は、米国のトランプ関税発表前に作成されたものであり、その影響を織り込んでいない点に留意が必要です。
 ADBでは、アジア・太平洋地域の開発途上国における2025年の成長見通しを、昨年の5.0%から減速となる、4.9%とする最新予測を示しました。堅調な内需と、人工知能の利用拡大を背景とした世界的な半導体需要の増加が成長を支えている一方で、関税措置や貿易に関する不確実性が経済の逆風となると分析しています。また、域内のインフレ見通しについて下方修正しました。
 アジア開発途上国の経済成長見通しを2025年4.9%(前回2024年9月予測5.0%)、2026年4.7%と予測しています。アジア・太平洋地域のインフレ率は、国・地域によってかなりばらつきがあるものの、2025年2.3%(同2.9%)、2026年2.2%と落ち着いてくると予測しています。
 リスクとしては、域内経済は底堅さを維持しているものの、米国の貿易・経済政策が想定を上回る規模や速度で変化していることが、先行きのリスクになると指摘しています。米国による関税の引き上げに加え、政策運営の不確実性の高まりや報復措置が、貿易、投資、および経済成長の下押し要因となる可能性があるとしています。
 カンボジアについては、2025年のGDP成長率を6.1%(前回6.0%)、2026年6.2%と予測しています。縫製品輸出の回復等に支えられて、第二次産業の成長率は2025年9.3%に達すると予測しています。第三次産業については、観光の回復が続き、2025年4.4%の成長となると見ています。しかし、長引く不動産不況には懸念を示しています。第一次産業は、農産品の輸出の伸びに支えられて、2025年1.0%、2026年1.1%成長すると予測しました。
 物価上昇率予測については、2025年は3.7%(前回2.5%)、2026年2.4%となると見ています。対外債務については、リスクは低いとしています。経常収支の赤字は、2025年10.3%、2026年9.6%となると予測しています。
 リスクとしては、トランプ関税による輸出減少、世界経済の停滞、不良債権の増加等を指摘しています。
(グラフは、ADBの発表より)

アジア開発銀行のサイト(和文)
https://www.adb.org/ja/news/adb-sees-growth-declining-asia-and-pacific


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