カンボジア経済

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マイクロファイナンスのハッタ・カセコー 商業銀行に

2020年09月11日 | 経済
 9月8日、三菱UFJフィナンシャル・グループは、カンボジアのマイクロファイナンス機関ハッタ・カセコー(Hattha Kaksekar Limited)が商業銀行ライセンスを取得し、8月26日にハッタ・バンクとなったと発表しました。ハッタ・カセコーは、三菱UFJフィナンシャル・グループ及び三菱 UFJ 銀行の連結子会社であるタイの大手商業銀行アユタヤ銀行の在カンボジアの連結子会社です。アユタヤ銀行は、2016年にハッタ・カセコーを買収し、カンボジアでのマイクロファイナンス事業へ進出しました。ハッタ・カセコーは、カンボジアで2001年に設立され、資産規模で第2位の大手マイクロファイナンス機関でした。国内177店舗(2020年6月時点)を有しています。
 近年、カンボジアのマイクロファイナンス機関が業績好調であることもあって、外資による買収が続いていました。2015年に、マルハンジャパン銀行とマイクロファイナンスのサタパナが統合して、その後サタパナ銀行となっています。2016年には、三菱東京UFJ銀行の連結子会社である、タイのアユタヤ銀行が、ハッタ・カセコーを買収しました。2018年には、韓国の商業銀行であるウリィ銀行がビジョンファンド(カンボジア)を買収、日系のリネットジャパングループがチャムロン・マイクロファイナンスを買収、韓国のNH農協銀行がサミックを買収、台湾の上海商業儲蓄銀行がAMKを買収と続きます。2019年には、フィリップ銀行がKREDITと統合を決定し、日系のSBIもリーホーマイクロファイナンスを買収することを発表しています。
 新型コロナの影響を受けて、今後厳しさが増す可能性もあるマイクロファイナンスが、こうした外資による支援も受けて商業銀行化し、透明性、財務健全性、ガバナンス等を改善・維持し続けることが期待されます。

三菱UFJフィナンシャル・グループの発表
https://www.bk.mufg.jp/news/admin/news0908.pdf


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