カンボジア経済

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世界結核デー カンボジアの結核対策奏功

2021年04月01日 | 社会・風土
 3月24日は、世界結核デーでした。カンボジアのフン・セン首相は、カンボジアにおける結核撲滅に向けた多くの関係者の努力を称賛しました。カンボジアは、結核対策の成功国と言われています。結核による死亡者数は、2000年の42名/10万人から2019年には17名へと60%減少しました。また、新規患者数も2000年の579名/10万人から2019年位は287名へと半減しました。ともに、カンボジアの削減目標を4年も前倒しで達成したこととなります。
 この減少は、カンボジアが国を挙げてDOTS戦略を進めてきたことが要因とされています。現在、結核については、特効薬があり、6ヶ月間毎日薬を飲むことで完治します。そこで、なるべく早く結核患者を発見し、毎日薬を飲んでもらうことが必要となります。結核と判定された場合、6ヶ月間の薬は無料で提供されます。毎日きちんと薬を飲むことが大切なため、DOTS(病院や保健センターまで患者さんに来てもらい、先生や看護師さんの目の前で薬を飲んでもらう方法)が採用されています。フン・セン首相は、更に結核を撲滅するまで、様々な関係者の努力と協力を求めたいと述べています。
 カンボジアの結核撲滅には日本も長く協力しています。カンボジア国立結核センターは、結核に関するレファラル病院の頂点に位置し、結核の予防、発見、治療に取り組んでいます。現在のセンター(CENAT)は、2001年に日本の援助で建設され、その後も日本から多くの専門の先生方が来られ、その活動を支援しました。
 世界全体では、結核で毎年140万人以上が死亡しているとのことです。新型コロナだけでなく、結核等の疾病についても地道な努力を継続的に積み上げていくことが必要であり、カンボジア政府をはじめとした関係各方面の継続的な対策が期待されます。

ブログ「カンボジア経済」2008年3月16日「カンボジア国立結核センター」
https://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/5f62a4fc246c07f4c2b301803393fe68


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