カンボジア経済

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証券取引所での使用通貨はカンボジアリエルに決定

2011年03月15日 | 経済
 3月11日にカンボジア証券取引委員会は、カンボジア証券取引所での使用通貨をカンボジアの通貨である「リエル」とすることを発表しました。カンボジアは、市中流通通貨の90%以上、預金の97%以上が米ドル建てという「ドル化経済」の国です。そこで、取引所の通貨をドルにするかリエルにするかで一長一短があり、様々な議論を経てようやく決定に至りました。
 証券市場での通貨をリエルにすることでメリットとしては、リエルの使用を増やして脱ドル化が進む、長期的には脱ドル化が進むので最初からリエルの方が後で混乱しない、通貨主権を守る等のメリットがあります。その一方で、外国投資家からみるとリエルは脆弱な通貨で為替リスクが問題となりやすい、リエルの流通量が限られているため多額の証券取引があるとリエル・ドルのレートに影響する等のデメリットもあります。
 なお、証券取引員会では、当初3年は決済通貨として米ドルも認めるとしており、決済方法や決済機関での為替レート決定方法等については、更に検討が必要となります。
ただ、待ちに待った取引通貨の決定により、株式市場のITシステム等の準備が進むことが期待されます。
(写真は1000リエル札と500リエル札です。1000リエル札(約20円)はアンコールトム遺跡、500リエル札(約10円)は日本の支援で建設されたきずな橋が描かれています。)


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