「いつからここで働いてるの?」
「4か月前からです」
「そう」
「○○さんって言うんだ」
エプロンについていたネームタグを見てボクは言った。
「はい」
素直だ。
彼女は何回もテーブルの同じところを拭きながら
ボクの前を去ろうとしない。
相変わらず可愛らしい笑みを保ったままだ。
「今日は何時まで?」
思いきって聞いてみた。
「ホントは3時までなんですけど…」
ボクは店の壁にかけてある時計を見た。
時計の針はすでに3時半になっている。
「終わったらお茶でもどうですか?」
意識的に軽い感じを匂わせてサラーっと聞いてみた。
彼女はチョッと間をおくと、
意外な返事を返してきた。
「子供がいるんです」
笑みは照れ笑いに代わっていた。
「お迎えに行かなきゃいけないし…」
「あァ、そうなんだ」
正直、チョッと、引いた。
シングルマザーなんだろうか。
左手の薬指には指輪はない。
「旦那さんは?」
どうでもいいと思いながら
想いとは別に口を突いて言葉が出た。
「一応・・・」
困り顔になった。
これもまた、いい。
彼女はボクに視線を残しながら店の奥に消えて行った。
ボクはレジで代金を払った。
店を出る時、
彼女とまた目があった。
何かを言いたげな表情だった。
が、
ボクはそのままドアーを開けて外へ出た。
車に乗り込みながら
近いうちにまた
同じ時間帯に来てみようと思った。
縁があればきっとまた会えるだろうし、
その時何かが起きるかもしれない。
勝手な想像を膨らましながら
アクセルを踏み込んだ。
「4か月前からです」
「そう」
「○○さんって言うんだ」
エプロンについていたネームタグを見てボクは言った。
「はい」
素直だ。
彼女は何回もテーブルの同じところを拭きながら
ボクの前を去ろうとしない。
相変わらず可愛らしい笑みを保ったままだ。
「今日は何時まで?」
思いきって聞いてみた。
「ホントは3時までなんですけど…」
ボクは店の壁にかけてある時計を見た。
時計の針はすでに3時半になっている。
「終わったらお茶でもどうですか?」
意識的に軽い感じを匂わせてサラーっと聞いてみた。
彼女はチョッと間をおくと、
意外な返事を返してきた。
「子供がいるんです」
笑みは照れ笑いに代わっていた。
「お迎えに行かなきゃいけないし…」
「あァ、そうなんだ」
正直、チョッと、引いた。
シングルマザーなんだろうか。
左手の薬指には指輪はない。
「旦那さんは?」
どうでもいいと思いながら
想いとは別に口を突いて言葉が出た。
「一応・・・」
困り顔になった。
これもまた、いい。
彼女はボクに視線を残しながら店の奥に消えて行った。
ボクはレジで代金を払った。
店を出る時、
彼女とまた目があった。
何かを言いたげな表情だった。
が、
ボクはそのままドアーを開けて外へ出た。
車に乗り込みながら
近いうちにまた
同じ時間帯に来てみようと思った。
縁があればきっとまた会えるだろうし、
その時何かが起きるかもしれない。
勝手な想像を膨らましながら
アクセルを踏み込んだ。