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にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

忘れていませんか? パパの風疹ワクチン

2013-03-06 11:42:41 | 病気のはなし
最新号のどんぐり通信に載せた記事です。
年齢にも性別にも関係なく、だれでも(もしかしたら風疹に罹ったかもしれない人でも)どんぐりでワクチン接種ができます。
是非接種してくださ~い!!

***どんぐり通信No.108より***

麻しん風しんワクチン(MRワクチン)の2回接種が導入され、麻疹の流行は大幅に減少しましたが、今度は大人、それも男性の風疹流行が大きな問題になっています。
なぜ大人の男性か?というと、これには日本における風しんワクチンの歴史が関係してきます。
風疹自体は、性別にも年齢にも関係なく誰もが感染する可能性のある病気ですが、別名「三日はしか」と呼ばれるように、比較的軽症に経過する子どもの病気と考えられていました。
ただし、妊娠中の女性が罹ると、赤ちゃんが“先天性風疹症候群”と呼ばれる重篤な症状を呈するため、その予防のため妊娠可能年齢に達する前の女性(中学生女子)にワクチン接種をすることになりました。
しかしこの方式では風疹の流行が防げず、結果として先天性風疹症候群の予防にも不十分であることがわかり、1994年から性別を問わず学齢前の子ども全員に接種する方式に変更されました。
こうした理由から、ワクチンを受けておらず、かつ大流行もないため罹患もせずにきた20~40代の男性に風疹が流行し、罹患した本人が苦しむだけではなく、周囲の妊婦さんへ感染して先天性風疹症候群の発生が増えるという悪循環を作りだしているのです。
風疹の診断は、医師でも(たとえ風疹を多数みている医師でも)難しいものですから、抗体検査等で風疹に罹患済みであることが確実な方以外は、是非予防接種を行ってください。
子どものころに1回接種していても、ワクチンの免疫は時間とともに低下するため、可能ならば2回接種が望まれます。(罹患者がワクチンを受けても大丈夫です)
風しんワクチン接種には年齢制限はなく、麻しん風しん混合ワクチンの使用も可能です。  

北京並みのPM2.5が身近なところにも・・・

2013-03-06 08:27:58 | 病気のはなし
このところ俄かに注目が集まっている大気汚染物質PM2.5。
本州北のはずれの下北ではあまり関係ないよね、なんて思っていたら大間違いのようです。
このPM2.5は主に植物(草木)や化石燃料を燃やした時に出てくる物質、ということで思い当たるのは…
そう タバコ です。
受動喫煙が体に害を及ぼすことは今や常識となり、公共施設はもちろん、街中の様々な施設でもその対策が進んでいます。
完全禁煙になっているところでは受動喫煙の心配はほとんどない(喫煙者の衣服等から発散される分があるのでゼロではない)のですが、まだ分煙しかしていないところや、喫煙可の場合には要注意です。
福岡にあるRKB毎日放送が3/1に放送したニュースをご覧ください。
今日感NEWS:喫煙スペースの濃度は“北京以上”? (YouTube版はこちら
このニュースの中では、分煙している喫茶店の禁煙スペース中では北京のひどい汚染の日並み、そして禁煙スペースでも外出自粛レベルに達するというデータが示されています。
ということは家庭内でも、居室での喫煙はもちろん、台所や別室での喫煙でも同じような状況が作られているということです。
まだ家庭内喫煙しているあなた、今日から禁煙チャレンジしてみませんか!!