にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

ヒブ・肺炎球菌の定期接種化決定!

2013-03-29 17:13:14 | お知らせ
これまで任意だが公費負担で行われてきたヒブ、肺炎球菌ワクチンですが、本日国会(参議院)で予防接種法改正案が可決され、明日公布となりました。
これで4月1日からは定期接種として行われることになります。
接種の時期などは変更ありませんし、むつ市については問診票もそのまま継続して使えるそうです。
今後は水痘、おたふくかぜ、B型肝炎、ロタなどの公費負担、定期接種化が望まれるところで、医療側からはこれからも国に対して要望を出していきます。
保護者の皆さんも、市町村長さんや議員さんへの手紙・メール、新聞への投書などを通じて、声を届けていきましょう!

一票の格差は、議員数/有権者数だけの問題か?

2013-03-29 15:02:54 | つれづれ
一票の格差での違憲判決が続いて国会がもめていますね。
この問題、いろいろ考えると、とても難しい問題だという気がします。

今問題とされているのは、「国会議員一人がどれだけの有権者を代表して選出されているか=議員数/有権者数」という問題です。
たとえば有権者10万人の地方から選ばれた国会議員A氏と有権者25万人の大都市で選ばれた国会議員B氏がいたとして、国会で議決をするときにはどちらも同じ1票です。
もう一人同じく有権者10万人の地方選出のC氏がいたとして、この3人の動向で賛否が決するとすると。。。
地方(A氏とC氏)が賛成、大都市(B氏)が反対の場合に議案は可決されますが、有権者数でみると20万人分の賛成の声が25万人分の反対の声を抑えてしまったことになります。
ゆえに大都市の有権者の1票の価値は、地方の1票より軽い。
単純化すれば、この差を2倍未満に、今回の例なら氏=13万人、B氏25万人、C氏13万人とすれば、A+C=26万人に対しB=25万人なので、逆転は起きないことになります。
一人一人の声が公平に届くようにするには、格差をできるだけなくすことは当然のことですね。

でも、問題は本当にそれだけでしょうか?

一票の格差を反対側から見てみると、、、

小選挙区の比較では、青森県選出議員は4人に対して、東京都選出議員は25人います。
話を単純にすると、青森県民が一丸となって県選出議員に働きかけても、東京都選出議員の1/5が反対すればその声は届きません。
東京都選出議員のうち11人(11/25=44%)もが賛同した時にだけしか届かないということです。(もちろん現実はこんなに単純なわけはありませんが)
多数決の原理(議員数/有権者数)からすると当然のことなのですが、なんだか違和感を感じます。

なぜ違和感なのかと考えてみると、、、

国会議員は国政をつかさどるために国民から選ばれた人たちですが、なぜそれを選挙区(限られた地域)から選ぶのでしょう??
一部の地域の有権者しか代表していない議員に、その地域にメリットのない活動ができるのでしょうか?
たとえば、青森県選出の議員が、青森県に不利益な法案に賛成したら、次の選挙はどうなるでしょう?
そう考えれば、選挙区に有利な活動を日本全体に対する利益よりも優先しかねませんよね。

国政選挙を全国区の比例代表だけにすれば、一票の格差は存在しえません。
一部の地域のみに利益のある政治活動をしても、選挙で票は集まりません。

残念ながら、私たち自身の意識が「自分さえよければ」から「ともに手を取り合って」に変わっていかない限り、「議員は選挙区のために活動すべし」から変わっていけないし、いつまでも不公平感から逃れられないのではないでしょうか?

では、地域の声はどうやって届ける??

これは、各地域の代表(市町村や都道府県の議員・首長)が届けることになるでしょう。
陳情という形ではなく、なにかもう少しきちんと見える形でのシステムが必要だとと思います。

自分の声をどうやって届けていくのか。
自分の問題として、考えていかなくてはいけませんね。