書道家Syuunの忘れ物

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儒教は中国では邪教・嫌われた思想だった。

2008-03-11 11:43:30 | 読み解けば‥‥

福田首相が中国を訪問した時、確か儒教の発祥地の孔子のところへ行った。
しかし、識者に言わせるとこんな事は憤懣ものだという。確か儒教など言うのは、日本では儒教精神と言う言葉もあるが、中国では邪教で文革の時も攻撃対象だった。
歴史をひもといてみれば、孔子が生きた春秋戦国時代を終わらせた秦の始皇帝は、焚書坑儒と言って儒教を弾圧した。
焚書は、実は秦以外の歴史書をも燃やしてしまったが、思想的には儒教だ。
そして、孔子の時代の名宰相と言えば晏嬰(あんえい・斉の宰相・春秋時代を随一と言う名宰相)。
この晏嬰に仕官するために、大男の孔子は邸宅まで出向くが、不在と居留守を使われて門の中へも入れてもらえない。
孔子ほどの人物だから、不在でないことぐらい重々調査済だったから尚も説いたただすも問答無用だった。

要するに、孔子の説く春秋時代を理想とする儒教精神は、もはや通用しなくなったと言うことだ。
むやみに情けを掛けたばかりに、逆に殺されることになった例などは、歴史の言葉に表れているではないか。
例えば、臥薪嘗胆‥‥越王勾践の例。
その他いろいろあった。
もう少し下れば、項羽、劉邦の戦いでの「鴻門の会」での項羽の失敗。
三国志になれば、曹操が都落ちした時に、旧友一家を誤認して皆殺しにした例。

儒教という軟弱な考え方では、国は維持できないというのは、中国の歴史に現れている。
そして、多少儒教を取り入れたような「宋」の時代に、軍備を疎かにして「元」にひとたまりもなく崩壊している。
その宋、南宋の時代の知識人全てが、日本に亡命したと言って過言ではない。

だから、中国には本当の文化粋などは、残らなかった。
日本文化の元は中国だなど言うのは、歴史を知らない人の妄想だ。

中国では、三国志よりも封神演義の方が人気がある。
元々は古い伝承の物語で明の時代に完成、成立したと言うが昔からあったものだ。

確か、孔子はこの封神演義と言うやつが大嫌いだったと、どこかの本で読んだことがある。

いずれにせよ、福田首相のように中国が儒教の国だなどと勘違いするというのは、大笑いだったろう。
そして、中国に為政者にとって見れば、この程度の「馬鹿宰相」かと底が見えたと思ったことだろう。

自らは、「学がある」と思っていただろうが、書いた字を見て中国人は二度笑ったに違いない。
中国では、権威ある人物は「能書家」であるのが常識だ。
全く困ったものである。