自然界には未解明な現象ばかり。恩師から一緒に研究しないかと声をかけていただいた、不思議な生態現象。1996年の春から、そのフィールド調査へ出かけ始めた。年1回の調査を毎年繰り返し、少しずつではあるが、そのメカニズム解明に取り組んできた。足掛け14年の研究で、私が低温研へ移る理由の一つにもなった研究である。
その現象があまりにもユニークであるが故に、多くの研究者からは理解されなかった。研究成果を国際誌に投稿しても、データの不充分さを指摘され続けてきた。年に1回しか調査できないし、そのフィールドへアクススするには登山する他なく、持ち込める調査器具は限られている。少しずつ追加データを得て、再投稿する日々であった。
今朝、この論文の受理通知が届く。こうしたロングスパンの研究分野もある。まさに忍耐勝負。この研究テーマにも、ようやく春到来。
論文が公表され次第、研究内容をお伝えいたします。
やはり、若き研究者のパワーは素晴らしい!