英文讀解自修室

  - in the historical Japanese kana/kanji orthography

・用例研究 191 <關係副詞 when>

2019-10-07 | 用例研究

[用例研究 191] 〈關係副詞 when〉

  (BLONDIE  By Dean Young & Stan Drake  © 1991 King Features Syndicate Inc.)

1  Then you’ll help me with my catering business?

2  Of course!  Best friends always stick together.

2  I’m glad to hear you say that.

3  I’ll expect you to back me up when I break the news to Dagwood.

4  But there comes a time when best friends must part.

 

[解説]

・of course: 「確かに」「もちろん」「當然」

・stick together: (人が)(逆境などで)「互ひに協力する」「一致團結する」「仲が良い」

 

・expect ~ to-不定詞(…): 「~に…することを求める」

・back up~ /back~up: 「~を支持する」「~を後援する」

・back me up の語順について: up は副詞で、目的語が普通名詞であればリズム上 back up~ となるのが普通・自然です(back~up もあり得ます)が、ここでは目的語が代名詞 me なので、この語順で「強・弱・強」のリズムを形成してゐます。

・when: 接續詞です。

・break the news to~: 「(ニュースなどを)~に知らせる」「~に打ち明ける」

 

・there comes~: there に續けて「出現( appear / emerge / happen等)」、「往來( come / arrive / go等)」、「存在( exist / arise等)」などの意味合ひの動詞を續けることがあります。

□參考例文:

191.1    There may come a time when we are less fortunate.

                 私たちが今ほど惠まれてはゐない時代が來るかもしれない。

 

・when: 時に關係する表現に使はれる關係副詞です。ここでは、名詞 a time (先行詞)について説明が後置される文構造において、その「時」に關する説明が續くことを知らせるはたらきをしてゐます。續く説明の文 best friends must part では、その「時」を表はす副詞句がブランクになつてゐます。

□參考例文

191.2    There was a time when dinosaurs lived on the earth.

                 地球上に恐龍が生きてゐた時代がありました。

この文では先行詞 a time について説明が後置されてゐます。説明の dinosaurs lived on the earth では副詞句(in a time)がブランクになつてゐます。

□參考例文: 關係代名詞で置き換へてみた例です。時を表はす前置詞は文によつてさまざまですが、ここは in が適切でせう。

191.3     There was a time in which dinosaurs lived on the earth.

                 地球上に恐龍が生きてゐた時代がありました。

□參考例文: 「日」なので冠詞が on となる例です。

191.4    Tuesday is the day when the garbage truck comes.

                 火曜日はゴミ收集のトラックが來る日です。

191.5     Tuesday is the day on which the garbage truck comes.

                 火曜日はゴミ收集のトラックが來る日です。

 

・best friends: ここは best の前に the がありませんから「親友」ほどの意味でせうが、讓歩の意味合ひが感じられますので[意味把握チェック]では「(たとへ)親友であつても」としてみました。

  最上級の使用で「どんな~でも」「最も~でさへ」といつた讓歩の意味合ひを帶びるケースは注意が必要です。文脈により判斷します。

□參考例文: 「英文讀解のヒント(34)」(2015年9月23日付)の例文です。

34.1          The bravest people sometimes feel afraid.

                     どんなに勇敢な人でも、時にはおそれを感じる。

34.2          The brightest student cannot master English in a month or so.

                     最優秀の學生でさへ(/どんなに頭の良い學生でも)1か月やそこらで英語を習得することはできない。

 

[意味把握チェック]

1 「それぢや(/それなら)仕出しの仕事で私を手傳つてくれるのね?」

2 「もちろんよ!親友は(/親友なら)いつも協力するものよ」

2 「あなたがさう言ふのを聞いてうれしいわ」

3 「Dagwood に打ち明ける時に、私を支持してくれることを(あなたに)期待するわね」

4 「でもね、親友で(あつて)も別れなくてはならないときが來るものよ」

 

[笑ひのポイント]

・言説と行動とは一致しないことがままある…眞理も正義も自分の都合の前にはかすんでしまふ、そんな「事象」に笑ひが生まれます。かういつた「御都合主義」的な言動はひろく人間社會に見られるものですから、讀者は共感を覺え易いのでせう。

  この作品は1991年に發表されたものです。1960年代後半からの「ウーマン・リブ(Women’s Liberation)」運動を經た、當時のアメリカの社會背景が垣間見えます。極くふつうの專業主婦が自分のアイデア・意志で起業するといふ決斷について、夫の支持・支援をとりつけるのは依然困難である、そんな時代背景が感じられるやうに思ひます。連作を追ふと、もめたり、外部機關の相談したり、時には危機的な状況を迎へるなどさまざまな過程を經てどうにか開業にこぎつけるわけですが。

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