2 「as if・假定法過去」型: ≪直説法 as if 過去形.≫
【諳誦例文】
S.2 He speaks as if he were an expert. |
彼はまるで專門家であるやうな口のきき方をする。 |
※實際には專門家ではないことがわかつてゐる状況で述べられてゐます。
※ expert →アクセント注意 發音注意
2.1 このかたちは直説法と假定法の兩方で使はれます。
直説法の場合は、「實際にそのやうになりさうだ」「おそらくさうだらう」といふ意味で用ゐます。
[例文] as if・直説法
2.1 It looks as if it’s going to rain.
雨が降りさうな空模樣だ。
假定法過去の場合は、上の諳誦例文のやうに「主節の動詞と同時の事柄について、事實としてさうではないことがわかつてゐる状況」で述べられるものです。
2.2 as if は as though と置き換へても同じ意味になります。
[例文] as though 假定法過去(下線部)
2.2 He spoke as though he knew all about our plans when in fact he knew nothing about them.
彼は實際には何も知らないのに私たちの計畫のことを何でも知つてゐるかのやうに話した。
2.3 口語では、主語が1人稱單數、3人稱單數のとき、were の代はりに was が使はれることがあります。
2.4 假定法では時制の一致が起こりませんから、前の直説法の動詞が過去形であつても假定法過去のかたちは變化しません。諳誦例文を例にとつてみませう。(このとき were は、主節の動詞と同時の思ひを述べてゐます。)
2.4 He spoke as if he were an expert.
彼はまるで專門家であるやうな口のきき方をした。
[用例] as if 假定法過去
(BLONDIE By Dean Young & Stan Drake) 1 Bumstead! Don’t you remember what you said you’d do if I ever turned the company over to you?! ・you’d = you would ・turn over: (會社など)を人に讓る / まかせる 「バムステッド! 覺えてゐないのか、もしワシがお前に會社をまかせるとしたらお前がするだらうと言つた内容(こと)を?!」 2 You told me you’d treat it as if it were your own!! ・you’d = you would 「お前は、會社を自分の會社(であるか)のやうに扱ふ(だらう)と言つたんだぞ」 2 Then what’s the problem? 「それぢや何が問題なんです?」 3 If it were my company, this is exactly what I’d be doing. ・I’d = I would 「もしこの會社が自分の會社であれば、私は全く今の通りにしてるでせう」(←これが、正に私がしてゐるであらうことです) 【ユーモア】 社員の moraleを高めるのに苦勞してゐる經營者とグータラ社員とのやりとり。あの手この手をつかつても簡單には經營者の思ひどほりにはゆかないこと、社員のたくましい?對應が笑ひを誘ひます。 兩者の思ひや行動の落差が笑ひを生み出してゐます。