英文讀解自修室

  - in the historical Japanese kana/kanji orthography

・用例研究 188 <關係代名詞 what, that>

2019-09-16 | 用例研究

[用例研究 188] 〈關係代名詞 what, that〉

  (BLONDIE  By Dean Young & Stan Drake  © 1991 King Features Syndicate Inc.)

1  Look what I bought at the maritime auction, Mr. Dithers.

2  A genuine cat-o’-nine-tails.

3  Dagwood, c’mere a second.

4  Dagwood, for heaven’s sake, what have you done that I don’t know about?!

 

[解説]

・look: 他動詞として用ゐてゐます。「~を見る」

・what: 關係代名詞です。先行詞を含むはたらきをしてをり、the thing(s) which (「~するもの」「~すること」)ほどの意味です。關係代名詞 what については、 「關係詞の讀み方 (7)」 (2012年6月27日付)をご覽ください。

□參考例文:

188.1     That is not what I said.

                 それは私の言つたことではない。

・maritime: 「海の」「海事の」

 

・genuine [dʒénjuin]: 「本物の」「眞の」

・cat-o’-nine-tails [kæ̀tənáintèilz]: 「九尾の猫鞭」。こぶのついた9本の繩をつけた鞭で、刑罰用です。ここは maritime とありますから「海事用」か「海軍用」ではないでせうか。

 

・c’mere a second: = Come here a second.  實際の發聲に似せて綴つたのでせう( phonetic spelling 「表音式綴り字(/法)」)。この second の意味は a  very short period of time(「秒」「瞬間」など)です。

□參考例文

188.2     Just a second, I’m almost ready.

                 ちよつと待つて、もう少しで準備ができます。

 

・for heaven’s sake: 「後生だから」「お願ひだから」「どうか」

・that: 關係代名詞のはたらきをしてゐます。先行詞は疑問詞 what です。

  疑問詞が先行詞だと自然な日本語にはしにくいところがあります。[意味把握チェック]では一應和譯してゐますが、英文のままで讀むはうがわかりやすいかと思ひます。

□參考例文: wh- で始まる疑問詞の直後では that が置かれることが多いやうです。ここでは who who と續く語調を避けたものでせう。

188.3    Who that understands music could say his playing was good?

                 音樂のわかる人で誰が彼の演奏が良かつたと言へるだらうか。

 

[意味把握チェック]

1 「Dithers 社長、ぼくが海事オークションで買つたものを見てくださいよ」

2 「純正品の九尾の猫鞭なんです」

3 「Dagwood、ちよつと來な」

4 「Dagwood、後生だ(から、意識を取り戻してくれ)、ワシの與り知らない(ことで)何をやつたんだ?!」

 

[笑ひのポイント]

・叱られるこころあたりがあつたのでせうか、脅しが效き過ぎて、社長も慌ててゐるやうです。