キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

出版業界は居酒屋ブーム

2008年12月22日 | Weblog
この週末例の如く街の散策をしておりましたら、平塚のさくら書店で「今宵も酒場部」という酒場めぐりの本が平台に大量に積まれているのを見かけ、懐が痛むのも厭わず買い求めました。それにしてもこの一ヶ月でこの手の本が目に付いただけで5冊も出版され、経済的閉塞感をアルコールのよって乗り越えようとのアイディアなのか、我々アルコール業界人としては大いに歓迎すべき現象が続いているようです。「今宵も酒場部」はコアな北区の居酒屋も掲載されているのですが、共著者の牧野伊三夫さんと鴨居岳さんが40代前半の方ゆえ、新味のある酒場がかなりの比率で紹介されております。既にご紹介した先の4冊と較べて新しい風を感じる事が出来る書籍でざっと半分ほど目を通してみたのですが、平塚からも一軒酒場が紹介されている辺り、大いに感服いたしました。

この手の書籍は元来酒が好きなために参考書を読む辛さは無く、大いに堪能して新たな発見などあると実地検証のためと称して出かけてみることもしばしばで、飽きるなんて事も無かったのですが、今回だけは多少食傷気味になっております。「今宵も酒場部」のすぐ側に積まれていた中公新書の「大平正芳 戦後保守とは何か」を同時に買い求めてみたのですが、夕刻からずっと燗酒を飲み続け米の風味が鼻についてきたときの、チューハイのような効果があり、実に爽やかに読み進める事が出来ております。

しかしながらこの書籍が心に染み入るように入ってくるのは、昭和の風情を残す居酒屋探訪の契機と同じく、遠くなってゆく昭和に対するノスタルジーがその大きな要因なのかもしれません。

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