



死んでさえ、まるきりのひとりぼっちは難しい。触れるものすべてにひそむ記憶や痛み。日々のつらなりのなかに浮かび消えゆくもの。部屋という小さな迷宮に身をおき、日常の物語に深々と視線をすえた24の話を収録。

薬・・・「いないひとを悪くいうとき、口もとは、ビニール越しにみるように、のっぺりとゆがむ。」
ラジオ・・・そうなの電話ってすごいの。声でわかってしまうのだ。ちょっとしたところで・・・
毛布・・・ゴミだしの事が書かれているたびに、私はここに越してきてよ~かったぁーと思うのです。
語り口がはまる人ははまると思う・・・と、はまった人は言う。
