作品の紹介
とある精神科病棟。重い過去を引きずり、家族や世間から疎まれ遠ざけられながらも、明るく生きようとする患者たち。その日常を破ったのは、ある殺人事件だった...。彼を犯行へと駆り立てたものは何か?その理由を知る者たちは―。現役精神科医の作者が、病院の内部を患者の視点から描く。淡々としつつ優しさに溢れる語り口、感涙を誘う結末が絶賛を浴びた。山本周五郎賞受賞作。「Google ブック検索」より
本を忘れ駅の書店で物色中目に留まった作品
以前の仕事で精神科のある病院に何度か行ったことがあり、待合室で半日過ごしたことを思い出しました。あの扉の向こうの日常は・・・
作品は初め、登場人物を覚えるまで、えっと~この人は・・・幾度となく読み返しました。そして淡々とすすんでいきました。いつもの読書より時間がかかっていたのは確かです。
新川先生に代わってからが、それはそれはあたたかく進みます。
精神科の先生に限らず、患者にとっては患者をいちばんに考えてくれる医者がいいのです。鼻先を上げてどこかに留学していく先生よりも・・・
法廷シーンは 感動 のひとこと! 心あたたまるすばらしい作品に出会えて本当に良かった。