K-Ballet「三人姉妹」

  K-Balletの「三人姉妹」について、さっそくある方からご感想を頂戴しました(どうもありがとうございます!)。

  私はこの公演を観ていませんが興味はありましたし、また私がいま「経歴」を書くための資料を読みながら、自然と考えさせられていることとリンクする内容でもあったので、お願いして掲載させて頂くことにしました。

  「K-Balletは今回で4度目の鑑賞です。私は熊川さんが日本のバレエ振興のために『三人姉妹』をも取り上げ、ヴェルシーニン役を踊ったのかなと推測しながら観ていましたが、今回の熊川さんはあまり目立ちませんでした。

  私には熊川ヴェルシーニンの気持がよく分からず、彼の踊りの中に説得力や存在感というものを見つけることができませんでした。

  熊川さんが踊っているのを観ていたら、なぜケネス・マクミランがアダムやサラを起用したかが分かったような気がしました。

  マクミランの振り付けは、ただ高くジャンプしてきれいに踊るだけでは説得できない振り付けなのですね。

  役柄を踊りながら観客を説得するだけの演技力がないと、うすっぺらな味わいのない退屈なだけの踊りになってしまうような気がしました。

  アダムとサラの演技力がどれだけ凄いかということを、私はアダムの踊りをナマで観た回数が少ないので、熊川さんの今回の踊りを観なかったら気づくことはできなかったろうと思います。

  バレエに要求することは百人の観客がいたら百人ともそれぞれに違うのだろうと思います。演技よりも技術が素晴らしく美しく踊れればいいと言う人々もいるでしょう。

  だけど私はバレエの初心者ですから、ただ美しく踊るだけのバレエだったら飽きるだろうなあ、と感じています。

  アダム・クーパーを通して広がってゆく私のバレエの世界は、スルメのように噛みごたえがあって味わい深く、面白く、ためになり、それこそ百花繚乱の世界であればいいな、と思うのです。欲が深いです。

  K-Balletのプログラムは3,000円もするので購入しませんでした。でも、私はアダムと熊川さんはどこかで接点があると思っているので、これからもつかず離れずで注目していきたいと思っています。」
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