1週間後

  まだ秋田の実家にいます。

  仙台市在住の恩師と昨夜、電話(固定電話)でようやく連絡が取れました。仙台市の一部は16日あたりから電気だけは復旧したそうです。ガスと水道はまだ復旧しておらず、給水所に行ってもらっているとのこと。

  ガスが止まっているのなら、食事はどうしているのかと聞いたら、電気を使わない旧式の石油ストーブを使って、暖房兼調理用コンロにしているそうです。ただ、灯油の残りが少ないので、いつまでもつか、と言ってました。

  それでも、恩師は「戦争のときのあのどん底に比べれば、こんなことはなんでもありませんよ。それに、今がどん底だとするなら、これからは上がっていくんですから」と言いました。戦争を経験している人々は、本当に強いです。

  東北電力が予定していた計画停電は、結局一度も実施されていません。これからも実施されない可能性が高いようです。理由は、節電の効果と水力発電所の発電量の増加で、電力供給量が需要を満たしているため、だそうです。

  この東北電力の度重なる「計画停電の予定発表→実施見送り」のルーティンには、個人的には違和感を覚えていますし、東京電力による計画停電の実施と福島第一原発をめぐる一連の経緯(東京電力・経済産業省・政府の対応とマスコミの報道)にも、なんだかある種の企図や目的のようなものを感じるのですが、まあうかつなことは書かないでおきます。

  でも、ひとつだけ。プロ野球のセ・リーグ「某球団代表」が、来週25日の開幕を強行しようとしたのは、それなりの根拠があったからではないでしょうか?もちろん、野球で国民を元気づけよう、などといった理由ではなく。

  私が感じていることを仙台の恩師に話したら、物理学者である恩師は「それは大いにありえますね」と言っていました。

  話は変わって、日本海側→太平洋側への輸送・交通ルートは確実に整備されつつあるようで、同時に、物流もスムーズさを少しずつ取り戻してきているようです。

  今朝は近所のスーパーに開店前から母と並びました。開店準備をしていた店員さんが、「今日になってだいぶ商品が入りましたよ。パンなんかもたくさんあります」と教えてくれました。

  開店と同時に入ると、いつもどおりの品揃えとまではさすがにいきませんでしたが、生鮮食品は豊富にあり、加工食品も少ないながらも陳列されていました。母と「あさましい『買いだめ』は絶対にやめようね。他の人に迷惑だし、後で自分が恥ずかしくなるから」と言いながら、必要最小限のものだけを買いました。

  開店前に、やはり早めに来て待っていた他のお客さんたちとおしゃべりしていました。あるおばあさんは、「最近、食が進まないの。なんだか申し訳なくてね。ストーブにあたっていても、自分だけあったかい思いができて、申し訳ないの」と言っていました。

  みな同じことを感じているんだ、と思いました。
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