3日後

  今日は部屋から出なかった。  

  輪番停電(計画停電)に備えて、念のため準備をした。はっきりした情報が入ってこないものの、どうやら私の住む地域は午後のグループに入っているらしい。バスタブに水をためた。日が暮れる以前には終了するらしいが、一応ろうそくも出した。

  はじめての事態とはいえ、東京電力にはもっとしっかりしてほしい。経済産業省の原子力安全・保安院も同じだ。危機的な状況になってしまったことは仕方がない。だが、その情報を明確に分かりやすく説明する能力に欠けている。

  記者会見しているのは、「広報班」とは名ばかりの、見るからに典型的な理系の口べたな一般職員。狼狽と混乱を隠さない、かすれた途切れ途切れの声で、一般人が聞いても分からない専門用語と見ても分からない図表を使い、話の順番も前後するなど、実に要領の悪い説明をする。学会では要領よく話しているのかもしれないが。

  危機事態専門の広報官を設けたらいいのに、と思った。あと、東京電力の社長は、いったい何様なの?福島の原発に異常が起きたのは地震発生の当日からだったのに。地震から2日後にやっと姿を現す神経が理解できない。計画停電についても、職員任せで自分は姿を見せない。

  テレビ局は、民放は若手のアナウンサーに報道させている。余震や原発関連の緊急事態が起こると、まだ若くてキャリアの浅い彼らはあわててしまうのか、声がかん高く、大きくなって早口になる。これでは視聴者の不安を余計に煽ってしまう。

  私は別にNHKのファンではないが、NHKはベテランのアナウンサーたちがリレーで報道している。彼らは地震発生以来、ずっと帰宅していないに違いない。緊急事態が起きても、表情や声音、口調、話すスピードを決して変えない。ニュースを読んでいるそばから次々と新しい情報を手渡されても、手際よくまとめて読み上げる。

  明日の計画停電はどうなっているのかな。交通機関の運行の問題があるから、マメにチェックしないといけない。情報が混乱しているが、今は仕方ない。

  
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