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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

紅葉縄文露天風呂

2016年11月10日 11時35分08秒 | えいこう語る

 

季節が秋から冬に変わろうとしているこの頃だ。朝夕の冷え込みも日一日と厳しくなり、近隣の山の紅葉が昨日より今日が美しいといった感じだ。9日には函館市内で10数センチの雪が積り、津軽海峡も冬景色という感じだったが、同じ函館市でも私の地域は太平洋側に面しているので、雪はちらほら舞い降りてきたが、地面で儚く消えた。まだ我が地域は、冬は山の背後で足踏みをしているという感じだ。寒気が入ってきたので、鮭やイカやスケソウ鱈の漁が活発になってもいいような気がするが、浜からはそんな熱気が伝わってこない。今年も不漁という諦めの空気が浜に漂ってきているようだ。

そんな中、11月9日の米大統領選挙だ。我が国では「119の日」で、救急の日だが、まさかのトランプ大統領の誕生で、米国民も救急車の要請をしたくなった人がいたのではないか。今朝の新聞やテレビも、日本に及ぼすトランプ旋風について様々な憶測がでているが、米国民の多数が疲弊する経済を立てなおしてほしいと、実業家のトランプ氏を選んだことは、米国の常識の表れに違いない。だが、過激発言のトランプ大統領の誕生により、一番変化をみせるのが日米安全保障条約のようだ。

我が国を取り巻く周辺各国の首脳は、危険人物が増えてきている。フリッピン、中国、北朝鮮、ロシア、それに今まで親族同様の米国の大統領まで加わった。そこで私が心配するのは、アベ政権が周辺の脅威を煽り、自国の国防を強固にしなければならないと国民に訴えることだ。衆参両院では憲法改正の発議をする条件が整っている。後は国民投票のタイミングを適格に捉えるだけだ。周辺諸国からの脅威を煽ることで、国民の国防の理解はますます増大する。そうなれば憲法改正の機は熟す。

トランプ大統領の誕生は、我が国にとって国防強化への絶好のチャンスだが、国民にはまだ戦争へのアレルギーは大きい。それを緩和してくれるのが、次期オリンピックへの高揚感だ。自民党総裁の期限も延長し、アベ総裁がオリンピックまで総理の椅子に居座る条件も整備した。今後、アベ総理から、歯に衣を着せぬ九条改正への発言が飛び出してくるかもしれない。アベ総理のトランプ化だ。「おくゆかしさ」が日本の美徳とされたが「強行発言」が、総理の条件に代わるかもしれない。

とまれ、トランプ大統領の誕生で、最も同盟国の日本が急激な変化をみせる可能性が大きくなった来たようだ。経済が不安定になると、国民の考え方は均衡を失う。それは、古くはナチスの台頭や英国のEU離脱、そして、今回の米大統領選挙で実証されている。国民の選択は、よりよい生活を希望するが、それが正しい選択だという保障はない。我が国の憲法改正は今後進むと思うが、それまでに、日本国憲法は国民にとって、有益なのか損益なのか、2017年は、国民が憲法を学ぶ年にしなければならないのではないか。来年は酉年だ。子供の頃、もの忘れをしやすい人は「とり(にわとり)頭」だと言われた。日本全体がとり頭になって、オリンピックの話題で、大切なものを忘れないようにしなければならないと思う。

今日のテーマから随分それた。私もトランプ大統領の誕生いささか心の同様を隠せないようだ。数日前、寒さが身にしみたので隣町の縄文露天風呂に出かけた。温泉の前の鮮やかな紅葉は、湯の暖かさとともに心まで暖かくしてくれた。・・・その時の風呂での漁師たちの会話だ。「ずんぶさびいな」・・・「おぎ(沖)さいってるが」・・・「し(火)を持っていがねえと、てがしばれでしまうじゃ」・・・「しとりでいってるが」・・・「んだ。おなごどもばつれでいぐど、かぜでもひがれだらどうもならねえがらな」・・・。浜の漁師は、意外と奥さん思いだ。たぶんこの周辺に住んでいた縄文人も、人を思いやる人が多かったに違いない。現在の私たちが縄文に学びたいことは、この時代は戦いがなかったから1万年以上も続いたということだ。

そんな、紅葉の縄文露天風呂での漁師の会話を思い出した、米大統領選挙結果の、私の心模様である。