元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

カイタックスクエアガーデンがオープン。

2020-06-28 06:56:50 | その他
 去る2020年6月11日に、福岡市中央区警固に新しく建設された複合施設“カイタックスクエアガーデン”がオープンした。本来は4月下旬に営業を開始する予定だったのだが、件のコロナ禍により延期され、このたびやっと開店に漕ぎ着けたものである。地上4階建て、敷地面積約8千平方メートルの規模だ。

 建築ラッシュが続く福岡市中央区天神およびその周辺地域だが、どうしてあえてこの施設を拙ブログに取り上げたのかというと、それは新しい映画館“キノシネマ天神”がテナントとして入っているからだ。89席のシアター3つを擁する、いわば“ミニシアターのシネコン”と呼ぶべき様態で、形式としてはおそらく九州初になる。



 今世紀に入ってから福岡市内のミニシアターが次々と閉館し、残ったのは中央区那の津にあるKBCシネマだけという状態が長らく続いていた。単館系の映画は既存のシネコンが公開を引き受けることもけっこうあるのだが、やはりミニシアター系の作品はそれらしい劇場で観たいものである。今回この新劇場のオープンは、映画好きにとっては実に嬉しい。

 ただし、名前こそ“キノシネマ天神”だが、実際は天神から離れている。西鉄や地下鉄の駅から歩くと、けっこう遠い。もっともKBCシネマだって天神の中心部からは離れている。良い作品を良い設備で見せてくれれば、固定客は付くだろう。しかし問題は“カイタックスクエアガーデン”自体の集客力と持続性だ。

 正直言って、この“カイタックスクエアガーデン”には一般ピープルを継続的に繋ぎ止めるだけの“目玉”に欠けていると思う。今のところ、映画館以外では九州初出店になる“激うまハンバーガー屋”ぐらいしか大きくアピール出来る素材が無い。もちろん、将来は魅力的なテナントが入る可能性はあるが、“新しさ”だけでどれだけ持ち堪えられるか、懸念が残るところである。



 とはいえ、この施設そのものの雰囲気は良い。大きな吹き抜けがあり、緑も豊富。くつろげる空間であることは確かだ。幅広い顧客を狙うより、近所の住民あるいは(大通り沿いにある関係上)通りすがりの客を受け容れる施設としては適切であるとも言えるだろう。今後に期待したい。

 余談だが、この施設のテナントのひとつである家具店は、なかなかセンスが良いと思う。現金取引を思い切って省いている点も、ギャラリー的なムードを醸し出していて好印象だ。なお、この店ではフランスのDEVIALET社のコンパクトなオーディオシステムが展示されている。同社のアンプは専門ディーラーで試聴したことがあるが、とても良い製品だと思った(ただし、かなり高額)。この家具店に置いてあるのはオールインワン型の装置で、決して安くは無いが犯罪的に高くもない。そしてそのデザインは先進的だ。是非とも実際に音を鳴らしてデモしてもらいたいものである。

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