元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

これが民主党の「生きる道」。

2006-04-09 07:21:30 | 時事ネタ
 民主党の新代表に小沢一郎が決まった。頭がカラッポの前原とか、頭がカチカチに固かった岡田と比べると、随分と安定感があることは確かだ。もちろん彼の過去のワンマンぶりを懸念する声もあるだろうが、それでも今の民主党の中に彼を凌ぐキャラクターはいないと思う。

 さて、そんな彼に何をやって欲しいか。それはズバリ“景気回復”をお願いしたい。

 ・・・・こんなことを書くと“マスコミでは景気は回復したと言ってるじゃないか!”という突っ込みが入るかもしれない。だが、国民のどれだけが景気の回復基調を実感しているのだろうか。ここ数年の間に給料が増えた層はどの程度いるのか。私が知っている複数の某大企業は、会社は大儲けなのにベースアップはおろかボーナスもビタ一文アップさせていない。景気が回復したと言ってるのは、企業の経営陣だけではないのか。

 ちなみに、先頃発表された2005年の暦年ベースの名目GDPの伸び率は1.4%でしかない。これぐらいで景気が良くなったと言えるのか。さらにはデフレ脱却の判断の一つであるGDPデフレーターはなおマイナスだ。国民生活基礎調査では一世帯当たりの平均所得が7年連続で減少したことが示されている。国民の半数以上が「生活が苦しい」と感じているのだ。貯蓄がゼロの世帯は増え、スーパーやコンビニの売り上げは減少し、失業率は少しは好転したといっても正職員の比率は確実に減っている。地方の経済的疲弊もヒドいものだ。

 「衣食足りて礼節を知る」という言葉があるように、庶民の生活が苦しいと、人々の心は荒んでくる。昨今常軌を逸した犯罪が増えていないか。世界一治安の良い国であったはずの日本で、今や父兄が子供の通学路をパトロールしなければならない。規律の良さを身上とすべき自衛隊でも企業との癒着汚職事件が頻発している始末。

 国会はどうかといえば、国の予算を審議するはずの予算委員会で偽メール事件みたいな低次元のネタが延々と続き、そうこうしている間に肝心の予算案は通過してしまった。これは民主党の姿勢が小泉政権の亜流みたいな“改革路線”と、野党として相変わらずの“スキャンダル頼み”であることが与党に見透かされてしまったせいである。

 局面によっては改革のメソッドを競うこともいいだろう、確実なネタなら与党のスキャンダルを追求してもかまわない。でも、その前に小泉自民党と一線を画す確固としたスタンスが必要ではないのか。“改革”の名のもとに政財官の癒着を昂進させた自民党の“エセ改革”に敢然と異議を唱え、国民主体の“真の改革”を提言すること。つまりは国民生活をメインに置いた“本当の国益”を追い求める健全な保守政党路線こそが野党第一党の生きる道だと思うし、そういう具合に今の自民党との差別化を図っていかなければ、永遠に政権は取れないだろう。

 小沢の内政に関する力量は未知数である。しかし、彼のような海千山千の手練れが表舞台に立ったことで、ナガタ議員だのタイゾーだのといった“お子ちゃま政治家”の出番は少なくなるに違いない。国会をワイドショーのレベルから引き上げるきっかけが見えてきただけでも、彼の登板は意義があると思う。

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