元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

山口市に行ってきた。

2019-11-08 06:30:06 | その他
 山口市に足を運ぶのは2回目だが、前回は二十数年前であり、しかも用事があったので名所旧跡などは一切見ていなかった。観光のために訪れたのはこれが初めてになる。山口県ならば下関市や萩市および北長門が観光地として有名だが、山口市は県庁所在地であるにも関わらず、観光スポットとしては地味な存在だと思う。だが、決して魅力には欠けていない。特に、市内香山町の瑠璃光寺にある国宝の五重塔は、絶対に見る価値はある。



 この塔は15世紀中頃に建てられ、五重塔としては日本で10番目に古いらしいが、その存在感は京都の醍醐寺や奈良の法隆寺のものに比べても、一歩もひけはとらない。その優美な姿はいつまでも眺めていたくなる。周囲の木々の緑と調和して、一種独特の世界観を創出しているようだ。夜間はライトアップされるとかで、その光景も素晴らしいだろうと想像させる。

 そして、瑠璃光寺の本堂も併せて無料で見学出来るのは実に良い。これが京都や奈良だと、千円以上の拝観料を取られることは必至だろう(笑)。ただし、後述する同市宮野の常栄寺もそうだが、交通の便はよろしくない。バスの本数は少なく、かといってJRの駅から歩くとかなりの時間を要する。レンタサイクル利用でも楽ではなく、駅からタクシーで行くのが一番かもしれない。



 その常栄寺には雪舟庭という日本庭園があり、これもなかなか見応えがあった。文字通り高名な画家の雪舟がデザインを担当したもので、枯山水と独特の立石の手法が際立っている。本堂に展示されていた水墨画もかなりのクォリティだ。

 他にも正宗山洞春寺や山口サビエル記念聖堂など、市内には見どころは少なくない。そして、最近の国内の観光地でよく見かける外国人客が、ここではほとんどいなかったのも印象的だった。まあ、それだけPRが足りていないという見方も出来るが、静かな風情を満喫する意味では申し分ない。なお、近郊の湯田温泉に宿泊したが、こちらはJR山口駅付近とは打って変わった賑わいだったのが面白かった。
コメント
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