元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

岸田劉生展

2019-11-09 06:58:53 | その他
 前回のアーティクルで山口市に行ってきたことを述べたが、ちょうど山口県立美術館で岸田劉生展が開催されていたので、足を運んでみた。岸田劉生といえば重要文化財である「麗子微笑」(1921年作)は知っていたが、その生涯や他の作品についてはほとんど認識が無かった。それらを知ることが出来ただけでも、個人的には有意義なイベントだった。



 岸田は人物画だけではなく、風景画や静物画など多彩な題材を手掛け、またいろいろな分野から影響を受けていたことは興味深い。特に、これも重要文化財に指定されている風景画「道路と土手と塀」(1915年作)の存在感の強さには驚いた。それから、囲碁雑誌「棋道」の表紙も担当していたことも初めて知った。

 この美術館は山口市内の亀山公園の中にあるが、近辺の雰囲気は抜群である。接する通りの歩道は広く、敷地内は良く手入れされている。紅葉も始まっており、実に美しい。そういえば福岡市立美術館も立地は良いのだが、同市内の県立美術館も含めて、主要な美術展は福岡市を“素通り”しているような点は気になる(当然、岸田劉生展も福岡には来ない)。まあ、昨今では目ぼしい展覧会は太宰府市の国立博物館で開催されるようになったことも大きいのだろう。



 それにしても、山口市は街中でタクシーを拾うことが難しい反面(帰りは美術館からタクシー会社に電話して配車してもらった)、歩道をフルスピードで疾走している自転車なんかがほとんどいないのは有り難い。何より、自動車の交通マナーが良好だ。乱暴な運転をするドライバーが目につく隣県の福岡とは大違いである(苦笑)。
コメント
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