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国道388号線を走破してみる・その3 (宮崎・大分県境→旧蒲江町→佐伯市)

2016年05月03日 | バイク
【現地訪問日:2016/5/1、記事作成日:2016/5/14】

 このエントリでは国道388号線の走行記録の後編として、宮崎県延岡市(旧北浦町)から大分県佐伯市までの走行記録を記載しています。前編の熊本県湯前町→旧南郷村間についてはその1を、中編の旧南郷村→旧北浦町間についてはその2のエントリを参照ください。


このエントリでの走行区間の地図


1. 旧北浦町 三河内地区→宮崎/大分県境まで


この区間の地図

 熊本県湯前町から国道388号線をてこてこと走ってきたブログ主は、宮崎県と大分県の県境に近い延岡市(旧北浦町)の三河内地区までやってきました。この国道388号線と県道43号が繋がる三河内のT字路交差点は、左(県道側)に進むと宗太郎峠の大分・宮崎県境越えルートに至ります(運転本数が少なくて18きっぱーの鬼門として乗り鉄にはよく知られた山奥の閑散区間です)。しかし国道388号線はその反対の海側に向きを変えて進んで行きます。

 ここでブログ主は一旦バイクを止めてヅラ(ヘルメット)を外し、ペットボトルのお茶を口にして気合いを入れ直します。なぜ気合いを入れ直すのか…。それはこの先の県境越えルートがかなりひどい酷道であることを一度走って知っているからに他なりません。(゜∀゜)

 前回ここを走ったのは2008年のこと。ブログ主が酷道マニア的な性癖を持って各地の妙な国道を訪れるようになったのは2010年代に入ってからですが、そうした経験を踏まえた上でも過去にブログ主が体験した中で、通行可能な一般国道としては路面状態が最悪クラスの場所だと断言できるのが、この県境越えルートになります。

 気合いを入れ直した後、ヅラを再装着して国道388号線を進んで行きます。


01-宮崎県側のあかん標識 (16:50頃)

 再出発して間もなくのこと、この辺りは広い片側1車線の快走路ですが、そうした道路環境に似つかわしくない標識が目に入ってきました。


02-あかん標識の拡大

 なんという禍々しい標識なんでしょう!

 この先の国道388号線は点線になっていて、離合困難と毒々しく記載されています。ブログ主はこういう標識を見ただけで(;´Д`)ハァハァと興奮してしまいます。(←変態)


03-市道との分岐点1 (市尾内地区)

 禍々しい標識の先にあるT字路の交差点に到着しました。国道388号線は直進になるのですが、道路のラインは右の市道の方へ誘導されています。


04-市道との分岐点2

 そして国道388号線側の道の右側には「長さ8m以上の大型車 国道388号通行困難 宮崎県」との警告看板が出ています。


05-市道との分岐点3

 同じく国道388号線側の道の左側には「この道路の大分県側は長さカーブ多く幅員も狭小で大型車(長さ8m)以上の通行はできません 宮崎県」とのお知らせが出ています。

 「国道388号線へは、これ以上進ませはしない!」

 こうした強い意志をひしひしと感じる環境になっています。


国道388号線(上)と市道(下)の宮崎/大分県境越えルートの地図

 というのも実はこの県境越えルートは国道388号線があまりにもイカれているためか、代替ルートの市道が整備されています。そのため普通の車は上の地図でいう下側(灰色)の市道ルートを通るように誘導されているのです。

 もちろんブログ主はそうした警告を無視して、真っ直ぐ国道388号線を突き進んでいきます。(゜∀゜)


06-2車線の道路が1車線になってきました


07-田んぼ沿いの田舎道を進んでいきます1


08-田んぼ沿いの田舎道を進んでいきます2

 国道のイメージとはほど遠い、農家の軒先や田んぼに繋がる横道のようなところを抜けていきます。


09-県境まで2km(市尾内地区)

 でもここはれっきとした国道。国道388号のおにぎりも出ています。県境まで2kmとの杭も出ています。


10-山登りルート開始

 田んぼ沿いの道を過ぎて、山登りルートに入ってきました。


11-葉っぱの多い道になってきました

 そろそろあかん雰囲気が出てきました。


12-宮崎側の酷道1

 1車線の中央部に苔が生えた、酷道によくある路面になっています。


13-宮崎側の酷道2

 悪路に入る前に「大分県側は長さカーブ多く幅員も狭小で…」という、まるで「宮崎県側は普通の道路だ!」と言わんばかりの警告看板がありましたが、そういう宮崎県側も結構なお点前でございました(酷道マニアが堪能するという意味において)。


14-県境に到着 (17:00頃)

 ここで「大分県」と「佐伯市」の看板のある県境に到着します。山登りを開始して2km足らずなので、あっけなく到達した感じです。


15-県境の看板(宮崎県側)

 反対側には当然のごとく宮崎県の看板があります。ボロボロに痛みきったおにぎりには「県境 Pref Boundary」の地名が記載されています。


 ・・・しかしながらブログ主は、大分県側の看板の状況を見て落胆してしまいました…。それは「あの」看板が無くなっていたからです。


16-2008年8月に撮影した県境の看板

 これは8年前に来たときに撮影した写真です。


17-今回(2016年5月)の県境の看板

 そしてこちらが今回撮影した写真です。

 上の写真と見比べて欲しいのですが、右にある通行困難の赤い看板が朽ち果ててしまっていること、中央の国道388のおにぎりがすくすくと成長して蒲江の看板付近まで伸びていること、「路肩注意」の黄色の看板が「巾員極狭」の小型看板に代わったことが目につきますが、今回ブログ主が注目して欲しいのは、2008年の写真に存在している正方形に近い一番左の警告看板です。


18-2008年8月の県境の看板(拡大)

 この看板には警告 鹿児島県、宮崎県 メジロ密猟者は大分県に入って密猟はしないで下さい 発見次第警察に通報します。 佐伯地方振興局」と書かれてあります。

 この鹿児島県民と宮崎県民を露骨にディスったとも受け取れる、とても公的機関が作ったとは思えない言葉足らずの警告看板は、ブログ主のような性格の悪い大分県人の心の琴線に触れる迷看板として、個人的には(ネタ的に)高く評価をしていたのですが、無くなってしまったのがとても残念でなりません。(´・ω・`)
※ ちなみにメジロを許可無く捕まえることは、大分県人が大分県内で行っても犯罪行為です。


2. 宮崎/大分県境→旧蒲江町まで


この区間の地図

 この後ブログ主は、国道388号線のメインディッシュである県境より大分県側の道を下っていきます。


19-大分県側の酷道1

 県境より大分県側は、警告通りの本格的な酷道になります。


20-対向車がやってきました

 運転してたのは若いねーちゃんでしたが、どうしてこんなところを通っているのでしょうか?
 カーナビにダマされたのか、ブログ主のような酷道マニアなのかは知るよしもありません。


21-大分県側の酷道2

 この程度はまだ序の口です。


22-洗い越しのような個所

 国道352号線の樹海ライン(走行記はこちら)のような道路上に意図的に沢を通してある洗い越しではなく、山の陰からしみ出した液体が路面を浸しているような陰湿な感じがあります。


23-葉っぱで覆われた道路

 路面が石と葉っぱで埋まり、オンロードバイクでは走りづらい状況になってきました…


24-かなりやばい道路環境(これでも国道です)

 狭い上に路肩もボロボロです。ガードレールも無い上に崖に向かって傾斜もあるので、路肩からは離れて徐行で通過します。


25-一息付けるエリアに着きました


26-林道名護屋線のゲート

 ゲートは閉まっていて、一般人は入れないみたいです。


27-ヘアピンカーブ部分

 この辺りはまだまだマシな部分です。


28-8年前に肝を冷やした下り坂

 ここは急な下り坂なのですが、8年前に来たときは他の路面は乾ききっていたのにここだけ苔がびっちり生えて滑りやすくなっており、重たいオンロードバイク(CB1000SF)に乗っていたブログ主は肝を冷やしながら抜けていった区間になります。
 ブログ主はここを最大の難所と想定して身構えていたのですが、今回は苔がほとんどない状態だったので、それ程苦も無く通過できてしまいました。


29-夕方前の山の風景

 かなり日が西に傾いてきました。(17:15頃)


30-酷い道が続きます

 今度は進行方向左手が崖になってきました。


31-酷道区間のおにぎり(丸市尾浦地区)

 反対側から見る用に新しいおにぎりが追加されています。


32-横を向いた木がこんにちはしている酷道

 8年前に来たときは、道路沿いの木の1本がかなり倒れかかっていて、木とぶつからないように背をかがめて通行しなければならない(大型車ならアウト)という、とんでもない個所がありました。今回は幸いにして道を塞ぐような倒木類はありませんでした。
 なお写真のような区間は、左側は崖への転落リスクあり、中央部分はひび割れや苔あり、右側は枯葉と山肌から転げ落ちてきた石がゴロゴロしている…というバイク海苔にとってどこを走っても酷い環境でした(泣)。


33-酷道区間も終わりに近づきました


34-東九州自動車道が見えます

 左手に高速道路が見えます。8年前にはなかった光景です。(ちなみに蒲江IC~北浦IC間は2013年に開通)


35-県道122号線との合流点

 ついに山下りが完了して、海沿いを走る県道122号線と合流しました。(17:25頃)


36-合流点から来た道を振り返ります

 こちらの方にも大型車の通行はできない旨の警告看板が出されています。


37-大分県側のあかん標識

 禍々しいと評した標識の大分県側バージョンがこちら。毒々しい離合困難に加えて、国道388号線が波を打った点線区間になっているのが、とてもステキです。(゜∀゜)


3. 旧蒲江町→佐伯市街地まで


この区間の地図

 蒲江から佐伯の市街地までの国道388号線は、過去に何度も走ったことのあるブログ主のテリトリーとなります。


38-穏やかな名護屋湾の風景

 国道388号線はこれまでの山間部の酷道ルートとは打って変わって、ここからは静かな海沿いのルートとなります。
 ちなみにこの日は宮崎港(標高0m)を出発して九州山地を越えて湯前に行き、そこから再度九州山地(標高1120mの大河内峠)を越えて、再び標高0mの九州の東海岸まで戻ってきたことになります。我ながらアホだと思います。


39-蒲江の市街地まで快走路となります


40-国道388号線の海の風景1

 この辺りの入り江と漁村の風景は、たまらないものがあります。


41-毒化の危険性のため二枚貝の採取・食用禁止の看板

 でもこういうギョっとする看板があったりするので油断なりません。


42-県道37号線佐伯蒲江線との分岐点

 蒲江から佐伯の市街地へは、国道388号線を通るルートと県道37号線を通るルートがありますが、どちらも広めの2車線道路で、所要時間もあまり変わりません(上の地図参照)。どちらも交通量はそこそこあります。


43-道の駅かまえに到着(17:40頃)

 ここの道の駅では魚貝類や地鶏等をその場で焼いて出してくれる屋台が常駐していて、いつも美味しそうな煙をだしているのですが、ブログ主が到着したときはもう撤収モードに入っていました。(´・ω・`)
 結局この道の駅ではトイレに立ち寄り、飲みかけのペットボトルのお茶を飲みきってゴミ箱に捨てただけですぐに再出発してしまいます。(日が暮れてしまう前に佐伯に着いてしまいたいという理由もありました)


44-蒲江~佐伯間の国道388号線の風景1

 ほとんどがこんな感じの標準的な片道1車線国道です。


45-県道687号線との分岐点

 右に行くと半島部分になっている西野浦に行きます。


46-入江沿いのルート1

 海沿いのおにぎりです。


47-入江沿いのルート2

 蒲江~佐伯間の国道388号線のうち、海沿いの一部区間で見通しが悪い上に車の離合が困難な1車線の狭い個所があります。しかも交通量はそこそこあるので神経をすり減らします。


48-入江沿いのルート3

 ただし前述のような1車線区間は徐々に改善されているようで、この写真の区間とかがまさに改良された区間になります。


49-夕方近くの海の風景

 あぁ^~ いいですわ~な心洗われる風景です。


50-佐伯市街地に向かって山登りを開始します

 今は同じ佐伯市ですが、佐伯市街地と旧蒲江町とは本当にひと山越えた場所にあるため、これから峠道を上っていきます。


51-尾浦地区・旧米水津村方面との分岐点手前

 この先に佐伯市と旧蒲江町とを隔てる山&トンネルがあります。


52-峠道の途中から蒲江の町を見下ろします

 さっきまで走っていた海沿いの港町が眼下にみえるようになりました。


53-県道501号線・色宮港木立線との合流点(亀の甲橋交差点)

 ひと山越えると、もう佐伯市街地の手前です。(18:25頃)


54-夕方が近くなってきました


55-堅田川沿いの道

 逆光の状態でそのまま撮影しているため、写真ではかなり日暮れが進んでいるように見えますが、実際にはまだ陽が残っている状況です。


56-蛇崎交差点

 国道388号線はここを右に曲がります。ちなみに佐伯~蒲江間のもう1つのルートである県道37号線とは、1kmほど直進した先の交差点で再合流します。


57-番匠川にかかる大きな橋を渡ったところ

 番匠川(ばんじょうがわ)は、大分県南部を流れる佐伯市を代表する大きな川です。


58-直角に曲がって中江川を渡ります

 曲がった先には自衛隊の建物や、佐伯~宿毛間のフェリーターミナルが近くにあります。


59-ゴール地点が見えてきました


60-ゴールは佐伯駅前の国道217号合流点

 写真で赤信号になっている個所が今回のゴール地点です。佐伯駅の目の前になります。


61-最後のおにぎり

 これが湯前から走ってきた国道388号線の最後のおにぎりになります。「佐伯市 駅前」というストレートすぎる地名になっています。

 こうして国道388号線を走破する旅は、日暮れになるギリギリ前の18:40頃に無事に終わったのでした。その後、1時間以上かけて実家に到着したときは、完全に真っ暗になっていました。


4. 最後に(国道388号線を走破されたい方への助言)

・水上村→椎葉村間の湯山峠は、このブログではさらっと流していますが、ここも一般人にとっては十分すぎる酷道なので注意が必要です。

・椎葉村→南郷村間の大河内越えは、酷道マニアのブログ主がお腹いっぱいになるレベルの酷道です(路面的にも精神的にも)。そのため覚悟を決めた上で突入しましょう。なお途中の数十kmは本当に何も無いので、緊急時に備えて最低1食分の食料とペットボトル1本ぐらいは持っていた方がよいでしょう。助けてくれそうな車が通りかかるまで、何時間かかるか判りません。

・宮崎/大分県境の区間は大分県側の路面状況がマジでよろしくないので、オンロードバイクで走行する場合は、晴天が2~3日は続いた状態で走ることをお勧めします。雨天時や雨天直後の走行はマジでお勧めできません。その場合は無理をせずに市道ルートを使いましょう。

・九州山地を横切る区間は、途中ガソリンスタンドが一切存在しない前提で給油計画を立てた方が良いでしょう。熊本側は人吉盆地内の市街地で、宮崎側は10号線沿いのどこかで(24h営業店あり)給油することをお勧めします。何も無い山間部を楽々往復できるだけの燃料を持った上で山登りを開始することをお勧めします。



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2 コメント

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2019GWにはしりました。 (飛行機おたく)
2019-05-02 21:24:23
飛行機おたくと申します。
2019.4.30に雨の中、大分宮崎県境を走りました。

当方、国道完全制覇をたしなんでいる都合上、2019GWのコース上、R388前半で大分側から侵入しましたが、始まってすぐに後悔。百井別れをシナナいで帰ってこれましたが、これを上回る酷道でした。
きたへふ(Cチーム)さんのページを先に見てたら避けたのに。。。

といいつつ、明日、R388残りをします。人吉から延岡が残ってますから。
ほとんど写真は撮れないでしょが、生還したいと思います。
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飛行機おたくさんへ (ブログ主)
2019-05-02 22:03:57
コメントありがとうございました。
国道全制覇を目指しているとは凄いですね。(*_*)
百井別れは自分も一度走ってみたいところなんで、羨ましいです!
R388の人吉~延岡間って、大河内越えが控えるところですね。
冗談抜きで、マジでお気を付けてくださいませ~
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