フルネームは、Narrow Band-IoT(Internet of Things)です。
3.9世代携帯電話向けの通信規格としてLTE(Long Term Evolution)が知られていますが、NB-IoTは、LTE規格をIoT向けに変えたもので、狭帯域(従って低通信速度)で低消費電力、広域をカバーできる点が特徴です。
LTEで使用する帯域幅が5M~20MHzであるのに対して、NB-IoTでは180kHz分と狭く、通信速度は、NTTドコモの場合で上り最大63kbps、下り最大29kbpsとなっています。帯域を狭くすることで、基地局と同時に接続できるデバイス数も増やせるようです。10MHzの帯域幅を使用するLTEのNB-IoTの場合で、LTEの場合の50倍になるとのことです。
また、消費電力を減らすために情報やりとり上の工夫も盛り込まれています。通信は、上り下りを同時には行わない半二重にしたり、定期的な通信(ページング)の間隔を延ばしたり、状態変化がない場合、その状態を維持してページングを停止(省電力モードに)したり、などです。
なお、低電力(Bluetooth LEやZigbee相当)で、かつ携帯電話回線並みの広いエリア(約100m~10km超)をカバーする、IoT向け無線通信技術は、総称で「LPWA」(Low Power Wide Area)と呼ばれており、NBーIoTはLPWAの1種です。LPWAに属する規格として、他にLoRaWAN、Sigfoxなどが知られています。