スマートフォンなどに装着され認証に必要な契約者情報などが書き込まれている「SIMカード」は、中身の情報が固定的に利用される形態ですが、この形態とは異なり、ネットワーク側(eSIMシステム)から対応する情報をダウンロードして書き換え、複数の情報を必要に応じて使い分けられるようにした仕組みです。「組み込み型SIM(embedded Subscriber Identity Module)」とも呼ばれます。
この仕組みを利用すると、一つの端末で通信事業者を切り替えてサービスを利用できたり、逆に、ひとつの契約内容で複数の端末を切り替えて利用できるようになります。2016年10月に一般消費者向け仕様の策定が完了したようです。
国内で販売されている、eSIM対応の端末は、現状、「dtab Compact」(NTTドコモ、華為製)の1機種のみのようです。このタブレット端末に電源を投入し、所定の操作をすると、必要な電話番号や契約者情報が自動的に端末にダウンロードされ、通信サービスの利用が可能となるようです。
また、プラスワン・マーケティング("フリーテル"ブランドの格安スマホを製造・販売)は、今年度内にeSIM対応の端末を海外で販売する計画のようです。
今後の動向が注目されます。