BAMBOO-JET  ~うみの部屋~

タケノコジェットでどこへでも!
読んだ本や見た映画、食べた料理、旅先、育児や日常のことなど、趣味をつらつら語ります

ナホバの国々

2006-03-20 23:23:00 | のほほん日記
ツアー3日目。今日は午前中にまたアーチーズ国立公園に入り、昨日見てなかったところを観光。ほとんどの時間がバスから降りてトレイルを歩いての観光です。朝の早い時間のためトレイルにはぜーんぜん人がおらず貸し切り状態。
まさにこの世界にはうちらしか住んでないのじゃないかというような錯覚にさえなるような太古の昔からの風景が広がります。砂漠の気候なので朝は寒いのですよ。空はすごいいい天気。昨日の夜は外のスーパーに買い物に出かけたのですが雪が帰りしな降ってびっくりしました。なのに今日は雲ひとつしかない青空です。
午後からモニュメントバレーに移動。モニュメントバレーはナバホ居住区の中にあります。ナバホ居住区とはネイティブアメリカンの住む国でアメリカの中にあって、そこはアメリカでない独立国。正真正銘の「国」です。法律も有り国もあり学校も病院もあり、ユタとアリゾナ州をまたぐ形で最大の居住区があります。その中にも最大なのがナバホ族。(ホピ族もいます)北海道ぐらいの大きさの国だそうで、なんというか国の中に別の国があるなんてアメリカのでかさを感じてしまいます。
アーチーズからの道中、外の景色がどんどん変わっていきます。いつの間にか赤茶けた大地の広がる場所に来てました。そこはこれまで見てきたようなアメリカの田舎とはまた違う。それまで所々に見えてた小さな街やモーテルや看板などといったものは一切なく、ただただ続く草原と赤い大地に大きな岩、そしてまっすぐ続く道路だけ。北海道も広いなぁと思い出してたりしたけどやっぱり規模が全然違う。どこまでもどこまでも果てしなく続くように見える草原に地球の丸さを感じます。そこがネイティブアメリカンの国なのです。彼らはホーガンと呼ばれる赤い土で作った独特の丸い家があります。今では普通のアメリカの田舎の家のような小さな家を横に作って住んでる家族のほうが多いそうですが、それでも荒野の向こうに所々そのホーガンの家が見えてきます。
行く途中フォレストガンプでお馴染みの場所が出てきます。走り続けたフォレストが「僕疲れた。おうちに帰る」と引き返すその場所。はるか彼方に見えるビュートに続く一本道。やっとここに来ることができた。私はずっと見たかったので感動です。
さて、今夜のお宿「ゴールディングズ・ロッジ」に着きました。そこで一度荷物を置きます。ここはナホバで唯一の宿でものすごく予約がとるのが難しいのだそうだ。この宿のすばらしいところはすべての部屋がモニュメントバレーのほうに面していて、部屋から素敵な風景が堪能できるところ!!
ここで働く人もずべてがナホバの人。けれど私達にはどこか親近感が持てる人。ネイティブはモンゴロイドと顔が似てるのだ。アラスカやカナダのネイティブもペルーやメキシコのネイティブもやはり我々モンゴロイドとどこか似ている。だからちょっと見たところ違和感がない。
夕方からナホバノ人が運転するジープツアーに連れて行ってもらう。オフシーズンのため観光客が少ないので今回は公園管理者のほうから駐車禁止の場所でも車を止めて下りてもいいとの許可が出た!!ラッキー。夏場の観光シーズンではこんなことありえないそうだ。オフならでは。(寒いけどね)まずはガイドさんに連れられてホーガンに連れて行ってもらう。土でできたホーガンの中はまるでモンゴルのパオのように広く、何より暖かい。天井に窓が開いていて空の景色を眺めることができるようになってる。そこにはおばあさんがいてナオバの人の織物を説明してくれた。
その後ジープはいよいよモニュメントバレーの中へ。CMでお馴染みの場所が次から次へと出てくる。西部劇の世界だ!!広い台地にぽつりぽつりと立つビュートとメサ。ビューとは縦長、メサは横長のもの。手袋の形をしたものからくじらの形に見えるもの、親子に見えるもの、トーテムポールに見えるものまで、見え方はその人しだい。思う存分想像力を働かせてください。ここはナホバノ人の聖地。私も今回3つ国立公園見てきてますが、ここは国立公園ではないけど(アメリカではないので)、なんだか一番印象に残りそうな気がする。なんというか不思議な気配がするのです。ここに宇宙人がいきなり降り立っても驚かないんじゃないだろうかって言う感じ。何か空気がきれいな気がするのですよね。そして私達が観光してるこの土地にも当たり前のようにナホバの人々が住んでる。広いビュートの見える大地の中にぽつり、、、、ぽつりとホーガンや家が見えます。近居なんてものはありません。もちろん彼らは土地というものを持たないそうで、台地はみんなのもの。神からの贈り物。自分達はそれを所有することはできないという考え方だそうで、好きなとこに自由に住めるのだとは思うのですが。こんなところに住んでるんなんてなんだかうらやましいようでもあります。実際住むと電気もない生活なんてすごく大変だとは思うけど、なんだかここに少しの間でもいいから住んでみたいなぁと思いました。まさに大地に溶け込んでるようでこういう生活憧れます。もちろん近所もいないと寂しいとは思うけど、この世界はみんな一緒で繋がってるって思えたら寂しさも薄らぐような気がしてきます。
そんな訳でガイドさんに連れられ映画のロケ地になった場所や色んな名所につれられていきましたが、途中ナホバのジョンウェインと呼ばれる赤いカウボーイ服のかっこいいおじいさんが登場。マルボロのCMでお馴染みの場所で真っ黒のこれまた立派な馬でポーズを付けてくれて素敵でした。うーん、今度西部劇の映画研究しておこう。
夕方ホテルに戻り、モニュメントバレーが見渡せるレストランでお食事。ナホバノ伝統料理を頂きました。ナンのような揚げパンがあってすごくおいしかったです。
夕暮れもすごくきれいだったけど、星もきれいです。NYではみれないオリオンも久々に見れました。窓から見える真っ暗な風景の向こうにはポツリポツリとは慣れた場所に明かりが見えます。それがナホバノ家なのでしょう。
ナホバノ国の言葉を言葉を教えてもらいました。一つだけ覚えてます。さよならはハコーネ!(箱根と覚えればいいので日本人には覚えやすい)