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バビル3世ブログ(将棋、書籍他) 

最近では、将棋ネタが多く特に詰将棋ネタが多いですね。
まあいろいろ書きたいんですけどね。

この詰将棋がすごい2012年版 石本仰さん作

2012-07-05 16:08:21 | 将棋

届いたこの詰将棋がすごい2012年版 まず山本民雄全作品に挑戦しているところですが、その前に 石本さんの作品がなかなかだったというのを聞きまして、挑戦してみました。1時間程度考えましたがギブアップしました。

その石本作品です。

まず 飛車を▲3五飛と打つのは、以下△2六飛▲2七飛△1六王▲1七飛△2六王で簡単にだめ (失敗図)

そこで飛車を横から打つことになるのですが、まず馬の利きの▲7六飛と打っても△同馬と取れないのに気がつきます。(▲3三飛以下簡単)

こういう場合きっと馬の利きに打つのが正解なんだろうと予想しますが、それより遠い▲9六飛や▲8六飛、また近い▲6六飛▲5六飛だと何でだめなのかまず考える必要があります。 またその飛車合いに対しての合い駒も悩ましいところです。

まず▲7六飛と打って△4六香と香車を合いするのは、▲4六金から▲3五飛で簡単に詰みそうなのが見えたので、△4六桂合いが考えられます。

そのへんを読んでいるうちに初手▲7六飛でなければならないのが見えてきました。△4六桂に▲同金△同歩▲3五飛△4七王▲3九桂 (参考図1図)があることに気がつきました。

こうなると以下△5七王に▲3七飛と金を取り△6八王▲5八金△6九王▲6七飛までと ぴったり詰みます。飛車が7六にいるからこその詰みです。 これで次に▲7六飛に△5六歩と中合いをするとどうなるのだろうと考えました。 飛車が近づきますが歩が1枚増えます。(参考図2図)

これは、▲4六飛△同歩▲3五飛△2六王▲1八桂がぴったりで以下△1六王に▲1七歩があり詰みます。 

これは正解に近づいたと思いました。 じゃ 桂馬の中合いはどうなんだろうとすなわち上図で持ち駒が 飛と桂になるわけです。

どうもこれは、▲4六金△同歩に▲3五飛△2六王▲4六飛△3六歩に▲3八桂(参考図5図)と打って詰みそうです。

じゃ最初の飛車うちに角合い(参考図6図)はどうなんだろうと考えているうちにこれも▲4六金からなんとか詰みそうだがそこで1時間が経過してギブアップ。

そこで解答をみると いったん△5六歩と中合いしてから△4六角(参考図7図)が正解でした。そうか中合いしてると▲4六金からの筋は詰まないような気がしてきました。

ここから正解は、まだまだ遠く▲4六同飛△同歩▲6三角△4五飛!▲3二飛!△3三香!▲4五角成△同王▲5五飛△3六王▲3三飛成△同馬▲3五飛△2六王▲2七香△1七王▲1八歩△1六王▲1七歩△同王▲1五飛△同馬▲1八香・・・・までの27手詰めでした。

後半いくつもまだ山がありました、前半の変化だけでも結構かかったのにすばらしい詰将棋ですね。中合いも歩や桂を考えなくてはならず合い駒も多数出てきて解説を読んでさらに感心しました。

 

*:追記 ゆうゆうさんからコメント頂きまして、初手▲9六飛でも詰むのではないかといわれまして(これは、最初4六桂合いで詰まないと思っていた) 調べますとやはり▲9六飛には、単に△4六角という手がありうまく逃れています。この作品恐るべしです。 (7/10)

*:追記2 コメントの中ででてきた説明を追加しておきます。後半に関して説明ができていませんでしたが、8手目の△4五飛合いも絶妙で、他の合い駒だと食いちぎって▲5五飛△3六飛▲3五飛と追っかけて詰みますが、飛車合いだとこのあと▲2六飛に△1六王と逃げられてなんと▲1七歩が打ち歩詰めで打てないので詰まないというものです。(ゆうゆうさんのコメントに出てきた分の解説です)(7/10)


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12 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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RE (バビル3世)
2012-07-10 21:03:30
ええ あのあと△4六角合いをもう一回考えてましたが、EOGさんのおっしゃるとおり▲9八飛と引く手が利かないので、どうしても足りません。手数の割りに合い駒が複雑すぎる作品ですね。EOGさんお勧めの作品でした。
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Unknown (ゆうゆう)
2012-07-10 20:51:55
初手▲9六飛は△4六角合で詰まないのですね。
▲同金以下詰むと思っていましたが、私の読み抜けでした。
ということは初手▲7六飛は限定打なのですね。
限定打は明確な意味を持つケースが多いですが、この作品のような複雑な手順が関係する限定打は珍しいと思います。
この▲7六飛の意味だけでも素晴らしいのに、後半の夢のような手順まで存在し、やはり驚愕の作品だと思います。
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RE (バビル3世)
2012-07-09 23:00:44
EOGさん すごいですね。
いわれて▲9六飛に単に△4六角 詰まないですね。結論がころころ変わって申し訳ないんですが、合い駒の組み合わせが複雑すぎて。
そうなんですね。色んな変化に対応しているんですね初手▲7六飛は。いや 恐れ入りました。
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石本仰さん作 (EOG)
2012-07-09 22:41:29
発表時の解説によると
96飛は単に46角合で以下、同金、同歩、35飛、26玉、27歩、17玉、39角、28歩、同角、同金、同玉で馬が利いているため98飛と引けず詰まないようです。
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RE (バビル3世)
2012-07-08 23:12:57
私は、ちょっとずるして、▲7六飛から読みましたが、▲9六飛から読むとこれまた膨大な読みの量ですね。やはり根気が必要ですね。
この作品の後半を自力で考えなかったのが反省材料です。 
アマ名人戦大阪大会 是非頑張ってください。健闘を祈ってます。
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Unknown (ゆうゆう)
2012-07-08 22:24:24
実は、私は初手▲9六飛から読みました。
△8六桂合、▲同飛、△4六桂合がなかなか詰ませず、苦しみました。
しばらく考えているうちに、▲9六飛も▲7六飛も△5六歩合から△4六角合しかないことが分かってきました。
しかし、ここへ至るまでに膨大な時間を要しました。

アマ名人戦には私も出場しました。
7月1日に1日目が行われ、今のところベスト8に勝ち残っています。
準々決勝以降は15日に行われます。
せっかくのチャンスなので頑張ります。
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RE (バビル3世)
2012-07-08 22:06:27
ゆうゆうさん いわれてみれば初手▲9六飛に△4六桂合は、詰みますね。飛車が7六にいるとぴったりだと思ったのですが、9六にいても確かに詰みますね。
9六飛車の場合 8六に歩を中合いして4六桂合いだと▲4六飛の筋で詰みますね。
ということは、初手は、▲9六飛でも▲7六飛でも詰むが▲8六飛は詰まないという 非常に興味深い作品ですね。
いや参考になりました。
今日はアマ名人戦の和歌山予選で 決勝は、林さんと白井くんでした。どっちが勝ったかまでは見届けませんでした。 私は、トーナメントの2回戦で白井くんに負けました。
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驚愕の作品 (ゆうゆう)
2012-07-08 21:50:32
今日の午後、この作品を考えました。
初手から難解で、合駒の組み合わせが複雑で、訳が分からなくなりそうでした。

私の読みでは、初手は▲7六飛か▲9六飛が正解で、▲6六飛と▲8六飛は△4六桂合で詰まないように思います。
初手▲9六飛は、8六に中合い(歩合や桂合)をする手も読まなければならず、極めて難解でしたが、結局は初手▲7六飛と同様、△5六歩合から△4六角合とすることになるようです(私の読みが正しければ)。

参考図2図で持ち駒が飛桂の場合は、▲4六金、同歩、▲4八桂以下の早詰みだと思います(この変化もその後角合なども読まなければならず、苦労しました)。

▲6三角に対する△4五飛合は、打ち歩詰に誘導するための合い駒で、素晴らしい合い駒です。
その後、同角成から追いかけましたが詰まず、限定打の▲3二飛(▲2二飛成だけでなく、▲6二飛成の変化まで存在するところがすごい)を発見するまでかなりの時間を要しました。

収束も見事に決まっており、奇跡的な作品だと思います。

16手目△3四金合が変化同手数になるのですね。
コメントを読むまでそのことには気が付きませんでした。
変化同手数は残念ですが、それでもこの作品は稀に見る傑作だと思います。
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RE (バビル3世)
2012-07-05 21:36:33
桔梗さん こんばんは、
EOGさんがね この問題いいよって言ってくれたんで、取り組んだのですがすごい問題でした。
面白い後半部分を解説できていないのですがびっくりマークした指し手のところは、いろいろ変化の多いところで、EOGさんのおっしゃる16手目△3三同馬と取らずに△3四金合いの変化も読まなくてはならず、、、 
最初からもし詰まそうとしたらどれくらいかかるのでしょうね。
この27手詰みは、濃い。知らずに取り組んだのがどうだったか 心構えができていませんでした(笑)
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Unknown (桔梗)
2012-07-05 21:18:29
バビルさんへ
ご無沙汰しておりました。このところ
ゆっくりした時間がとれませんで・・

この問題はすごいですね。
バビルさんの解説を読めば、そうなのですね~
と思うののですが、完全に理解できません。

私にはバビルさんの解説が勉強になりました。
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RE (バビル3世)
2012-07-05 20:54:38
いやーすごい作品を紹介してくれました。
16手目の金合いは、そこまで実際考えて進まないと気がつきませんねえ。
確かに初手の限定7六からの一連の変化より後半がすごいですね。
これから1時間と決めずに名作は根気よく挑戦したほうがすごさがわかりますねえ。
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石本仰さん作 (EOG)
2012-07-05 20:44:52
チャレンジしてくれましたか。
2手目4六角の変化が難解です。
しかし本当に凄いのはその後。
16手目3四金合の変化同手数が嫌われて
看寿賞を逃しましたが、
主眼部の後なので実際に解いてみれば気にならないのですがね。
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