半熟オヤジの基地

完熟できないオヤジの「狭く浅い&自己満足」の部屋

とても重い・・・けど受け止めなければいけない真実

2006-08-15 20:27:03 | 日々をたらたら(日記)
 読書嫌いの俺が、珍しく本を買った。
タイトルの通りなんで、当然買う前から覚悟してたし、実際にその日レースを見ていた選手もいるので、当時の記憶を思い返す部分もあって読んでみた。
正直話すと、これを読んでた2週間ほど、毎日とっても重かったですホントに重かった
アイルトン・セナ&ローランド・ラッツェンバーガーの話
 セナの件は、以前にも延々と思い返して(こちら)いるし、実際にTV中継を見てたけど、その中継がどのようにして放送されたのか、その事実を伝えなければならない番組スタッフや解説者の心情を知ることが出来た。実際にその場にいた人の話は貴重なものだった。また、前日に事故死したラッツェンバーガー選手の話もなんとも言えないものだった
福沢幸雄さんの話
 あの福沢諭吉の曾孫で、知名度バツグンの彼。トヨタ7のテスト走行での事故だったけど、この背景がすごいものだった。当時のトヨタ7開発スタッフの行動や、更にトヨタという企業の動き、「事故はドライバーのミス」と一方的な判断をされた後の父親を含めた家族の30年に渡る戦い・・・。ゲームのGT4とかで見かけるトヨタ7が、こんなに暗い過去があったのかと思った。ゲームであの車使うの、正直ためらいます
川合稔さんの話
 よくTVでやる「懐かしのCM」で、「Oh!モ~レツ」ってのがあったけど、そのレースクイーンがこの川合さんと結婚したってのは初めて知りました。叩き上げで頭角を現した内気な彼は、表彰台で彼女と運命の出会いをするが・・・ ここでのレース関係者の話、そして事故後、姿を消した彼女の行方などが静かに書かれている。
風戸裕&鈴木誠一さんの話
 どちらも名前だけは知っていたんだけど・・・この話も本当に考えさせられます
事故そのものは、富士スピードウェイの旧30度バンクコーナー手前。今は封印されている「魔」のコーナー。
ただ、この事故に至るまでの様々な伏線がこんなに凄かったとは思わなかった。そして事故の一部始終。その後、警察が「殺人事件」のごとく介入・・・一人のドライバーに「非」を被せる当時の状況・・・。前後に走っていたドライバー達の「今の本音」なども語られ、結末の無い状態で終わる、重々しい話
高橋徹&小河等さんの話
 物凄い若さ、天性の能力でトップレーサーに駆け上がった高橋さん。それゆえ、最高峰レースを戦う体力、そしてレース運びの「経験の無さ」に突き当たり苦悩する。後が無い彼が必死に走った最終戦での最期・・・ 全てを「速く」通り抜けてしまった天才だと思った。
 その高橋さんと仲が良かった小河さん。彼は高橋選手とは対照的に、下のカテゴリーからコツコツと実力をつけ、それを認められて上がってきた選手。その実力を認められ、トヨタの耐久レースでのエースとなり、(俺も観てた)スポーツカー世界選手権で日本人初優勝を飾った。あのトヨタTS010は速かった
当時俺も「もしかしたら、このシリーズのチャンピオン獲れるかも」と思ってた矢先、スポット参戦した日本のF3000(鈴鹿)で接触、宙を舞ってしまった。
その日、友達と家で遊びながら見てたんだけど、放送終了してしばらくしてから、ニュース速報で彼の死を知ったんだよね。友人と「あぁ、やっぱ死んじゃったんだ・・・」とつぶやいた記憶がある

なんかまとまりの無い文章ですんません
各話の途中などに、俺がレースに興味を示した頃の中心選手、高橋国光さん、星野一義さん、中嶋悟さん、長谷見昌弘さんなどが出てくるのも、時代のつながりを感じた。
俺の好きなモータースポーツは、こういった長く、重い歴史があるってのは絶対に受け止めなければならないと思う。
実際に、この本に出ている小河等さん、セナ、そしてジャンルは違うけど、加藤大治郎さんなどは、実際に俺もレースを見ているし・・・
それでもレースは長い歴史を閉じることなく続けているんだよね。
そんなモータースポーツを今後も(イチ観戦者でしかありませんが)愛していきたいと思うし、もう一度この本を読み返してみたいと思う。
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