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死の商人の手先と愛国

2011-09-09 | 政治
支持率が大幅に上がって、まずはめでたい野田民主党政権の誕生だが、やはりこの政党で気になるのは、前原政調会長の存在だ。民主党代表選挙の一次投票で、本人にとっては「まさかの敗北」。不本意だったのだろうが、反小沢で野田にまとまり、政調会長に納まったと思ったら、さっそく調子に乗ってやらかした。武器輸出三原則の見直しと、PKOにおける武器使用原則の緩和だ。しかも、アメリカへ行って英語で演説して、日本の安全をアメリカに売るような言動をする。天木直人さん(小泉政権のイラク戦争荷担に反対して解任された元レバノン大使)のブログでも、前原売国奴とののしられている。

 前原誠司という人は、小泉とよく似た性癖を持っている。アメリカに頭が上がらないところだ。アメリカが右と言えば右を向き、左と言えば左を向く。それが日本の国益だと思い込んでいる。外務大臣を外国人からの献金事件によって辞めた後も、沖縄へ出かけて裏工作を続けていた。もちろん普天間飛行場を辺野古に移転させるための工作だ。日米合意をなんとしても実現してアメリカに喜んでもらうのが日本の国益だと信じている前原だから、辺野古基地建設をなんとしても進めたいと思っているのだろう。裏工作とは、辺野古基地建設にあくまでも反対を貫いている名護市長を次の選挙で引きずり下ろし、辺野古基地建設に賛成する市長を実現することである。名護市長が反対する以上は、辺野古移転は一歩も進まないことを一番よく知っているのが外務大臣であった前原誠司その人だからだ。

 彼は、基地推進派の島袋前市長や地元建設業者らと何度も会って、外務大臣だったころに官房機密費を懐に、そのお金をこれら賛成派の選挙運動に貢いでいたという噂もある。なんとしてもアメリカさんに辺野古の基地を提供しなければ日本の国益にならないという思いが、前原氏にはあるらしい。彼の愛国心はどこで間違ったのだろうか。その彼が、民主党政権の政調会長になり、あらゆる法律案は、政調会で議論し、政調会長の承認が無ければ政府案も提出できないという強権を持とうとしているのだ。まさに小沢一郎の内閣一元化という理念を完全に葬り去って、自民党政権とまったく同じやり方を復活させ、そして自分がその権力を握ろうとしている。恐ろしいことだ。

 日本は、先の大戦を経て、二度と戦争をしない国になることを誓った。そのために、公権力が武器を取らないことを誓った。そして核兵器をもたず、つくらず、もちこませないという三原則を作った。さらに武器の売買で設ける死の商人になることを拒否して、武器輸出三原則を確立してきた。さらには、軍隊を持たず、自衛隊という武力も外国には派兵しないことにしていた。それを自公政権は、少しずつ経団連の死の商人になりたがっている人たちのために、規制を徐々に緩めてきた。それをアメリカも望んでいる。内政干渉とも言うべきアメリカからの政策要求が毎年日本政府に届いているが、郵政民営化もアメリカからの要請に基づいて行われた。武器輸出三原則の緩和も、PKOにおける武器使用原則の緩和も、みんなアメリカが陰に陽に圧力を加えてきた結果なのだ。それをもっとも従順に、そして積極的に動いているのが、自民党であり、民主党では前原誠司という男なのだ。売国奴とは、そういう人のための言葉ではないか。

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