「Law&Order」が好きだ!!(邪道にて)

海外ドラマ「Law&Order」が好きです。
とにかく叫びたいので、ブログに叫びます。

シーズン3 #13「ホロコーストの生き残り」

2012-06-27 15:10:42 | シーズン3
**はじめに** 
  ナチス・ドイツのユダヤ人に対する残虐行為・その政策等を
  「ショアー」と呼ぶ方が適しているという方々・著作物もありますが
  ここでは、ドラマのタイトル通り「ホロコースト」と書かせていただきます。


原題「Night and Fog」(夜と霧) 1956年 ヴィクトール・E・フランクルの著作物。
高名な精神科医であったフランクルの強制収容所体験を著した作品です。
多分アメリカでは、このタイトルで内容は予想できたでしょうね・・・でも日本では、ちょっと困難かな~?
重たくて重量級なエピ。お笑い要素は、ほとんど皆無。
そして、ストーン主役(だよね?)ストーンの葛藤が中心です・・・・ストーンファン必見!!(ですね?)

追加情報として、ストーン=マイケル・モリアーティ(MM)は
1978年のTVドラマ「ホロコースト」で、悩めるナチス青年将校を演じております。
この作品でMMは、第30回エミー賞のミニ・シリーズ主演男優賞を受賞しております。
MMにとっても、色々な思いがあって演じていたかもしれませんね・・・(勿論推測)

    
自宅で女性が床に倒れて死亡していた。彼女の名はウルスラ・スタインメッツ。
散歩から戻ったから夫デビッドは、妻は自殺を実行し、自分は手伝ったと言い出す。
夫の睡眠薬を大量に服用したらしいが、顔は何故か血だらけ・・・。

スタインメッツ夫妻は、ホロコーストの生存者。
娘マラは、母は孫のバルミツバーを楽しみにしていたという・・・・
バルミツバーとは、簡単に言うとユダヤ教の男子の成人式です。
凄くおめでたい行事で、両親は勿論、祖父母&一族で盛り上がり祝う行事とされています。

デビッドを起訴するストーン。しかし・・・

「新聞でまともな感覚を養え」(おっと、シフ、いきなりストーンに先制攻撃!)
「殺しを認めてる」
「ギャングによる殺しと違い、愛の行為と陪審は見る」
「起訴を取り下げれば、慈悲殺を装った殺人が増える」
「陪審を説得できるのか」
「法に従うだけだ」
「慈悲の微妙な相違は、法では計り知れん」

デビッドの弁護士ローウェンタールは以前にも登場、やり手、つまりうるさ型(笑)
デビッドの警察での供述は無効と主張する。
判事の前で、堂々とウソをつくデビッド。
あまりの堂々さに、呆気にとられるストーン。同時に、コイツには何かあると・・・・

刑事コンビ(今回あまり出番なし)&検察コンビ、作戦会議。
ここで4人、結構くつろぎムード、出していませんか??
リラックスとまではいかないが、仲間内での話し合いって感じで・・・・。
こういう場面って、ブリスコー効果?でしょうか?ネェ。
ブルスコーの気取らないラフな印象=図々しい(ゴメン・笑)が、いい雰囲気を醸し出してって・・・。
恐るべし!ジェリー・オーバック!!!!
この4人のシーン、短いですが、ボーイズ・クラブの名場面に認定!!(いつも通り勝手に・クスクス)

「・・・彼は二度偽証した。他にもどれだけウソをついたか知りたい」

このストーンの言葉が、今回エピを象徴していますね~。

検死の結果(ボスの署名なし・笑)で、睡眠薬は致死量ではないことが判明。
誰かが窒息死させた?誰かって??
スタインメッツ家から、血の付いたクッションが発見される。

「血は新しい。間違うなく夫人のものだ」
「薬をのませた後、死亡を期待して戻ったが、生きていたので、これ(クッション)で殺した」
「その際、血が」「そして散歩へ。我々は同情する」

近所への聞き込み。事件前に口論していたとの情報が。その理由は?
夫妻が一緒に経営していた仕立て屋の従業員に話を聞く。
デビッドは、ウージ・ゲットー出身で、そこでナチス軍服を仕立てていたという。
クレイゲンの予想は外れ、金銭ではなく、妻はある新聞記事を見て激怒していたとのこと。
ポーランド新聞ということで、刑事コンビ、NY公共図書館で記事探し。
ついでに、(多分)職員さんに翻訳もお願い。

ウージは地名です。多分ウーチ、と訳されることも。
ゲットーとは、ユダヤ人が集められ、一定地域に居住するようにされていた時の、その地域のことです。
中世からあったようで・・・
第2次世界大戦時の時はナチスの方針で、ユダヤ人は都市部に集められ、各地にできたゲットーに住まわされました。
狭い地域&溢れかえる人々・・・環境は劣悪を超えて悲惨。
都市部に集められた理由=収容所へ輸送するときに、鉄道がある都市部にいた方がスムーズだから、と言われています。
ここでの、ウージ・ゲットーは、ウージにあったゲットー、ということですね。

問題の新聞記事は、ポーランドのナチス戦犯の裁判のこと。

「・・・・他の戦犯は欠席裁判・・・・・ヤクブ・スクルマン、ウージ・ゲットーの警官・・・・」
「待った。ウージは、彼がいたところでは?スクルマンとは知人かも」
「妻が友人を嫌ったから殺したと?」

娘マラから話を聞くが、スクルマンのことは知らないという。
ウルスラが、生存者を扱うセラピストのもとへ通っていたというが
4か月前に、やめてしまったとのこと。
ユダヤ教のラビ(司祭)でもあるセラピストの話によると
ウルスラは、スクルマンのことが話題にあがった後、やめてしまったらしい。
スクルマンを実際に知っているリーブマン夫人・・・ウルスラも彼女から話を聞いたのだ。

「・・・私は若く、彼は仕立て屋の見習いだった。その後ゲットーの警官になったんだけどね・・・」

ウルスラは、リーブマン夫人に
スクルマンは、自分の知り合いかも、と言っていたのだ。

ゲットーの警察、ユダヤ人警察とも言います。
ゲットーは、ユダヤ人政府(ユダヤ人評議会)が、行政を担っていました。
つまり、ナチスはユダヤ人にユダヤ人の行政を認めていったってことなんですが・・・
このユダヤ人評議会、大きなゲットーに設置されていたようです。
ゲットー内の治安、衛生、食料、労働・・・あらゆる面の責任を担っていると同時に
ナチス側の命令を、ゲットー内に遂行させる役割もありました。
ゲットーの警察は、この評議会の命に従っていました。
だから、最悪の時、誰を収容所へ送るか、ということを決めるのは評議会で
その命に従い、人々を連れだす、隠れている人を捜しだし無理やり連行するのが仕事の一部でした。
最も最悪の時、ユダヤ人警察1人のノルマ〇〇人、と指示されると
通りを歩いている老若男女、誰構わず連行して、収容所行きの列車の押しこむ・・・ということでした。
その代り、評議会や警察の家族等は、収容所行きを免除されていました。
後々、その約束も破棄され、評議会メンバーも警察官も移送されてしまったのですが・・・

今回エピ、ヒッジョーに難しい!!
こちらに、ある程度の知識(情報)がないと、理解できない部分が多すぎる!!
だって、元ゲットーの警察官だった夫が、妻を殺害するほど、自分の過去を隠したいのか、
その重さが、分からない・・・・いや、アメリカ放映だから・・・ですよネェ。

スクルマンは、ウージ・ゲットーからアウシュビッツ収容所に送られたと記録がある。
「スタインメッツと年も職業も収容所も同じ」
スクルマンの写真・・・・デビッド・スタインメッツなのか?

「偶然が重なりすぎだ」「夫人も動揺する」
 ・・・・・
「妻に正体がバレたら、彼は黙らせたいはずだ」
「それで殺した?この男が?」
「どうかな。戦犯の腕には番号のタトゥーがない」
「逮捕だ」

番号のタトゥー、全ての収容所で行われていたのではありませんし
タトゥーの位置も、収容所で異なるらしいですが・・・
各自の番号をタトゥーして、番号で人間を管理する・・・人格否定の第一歩、と言われています。
ここで問題になっているアウシュビッツ収容所では、腕に番号のタトゥーを入れていました。

スタインメッツの正体は?
アナは、もしかしたら、自分はナチス戦犯の娘ではという恐怖の怯える。
そしてストーンは、ナチス戦犯を人違いでは、済まされないという重さに怯んでしまう・・・
移民帰化局も、個人の詳しい情報は保存されていない。
当時、ウージ・ゲットーからアウシュビッツに移送された人々に該当する番号は分かっている。
デビッド・スタインメッツのタトゥーが、その番号に相当していたら・・・!
しかし、番号を見せることを拒否するデビッド。

「疑いを晴らすために番号を見せろなんて、とんでもない」
「保身のために、妻を殺す方が、とんでもない」

何故、デビッドは番号を見せないのか?
自分はスクルマンではないと言うのなら、堂々と番号を見せ、納得させればいい。
判事の命令で、検察に番号を見せる命令が下る。

(写真)“7581”
「自称スタインメッツは、スクルマンと同じ日に到着した」

しかしここで司法省が、デビッドの身柄引き渡しを要求。ポーランドへ送還するという。
申し出を拒否し、送還は後回しにするよう言うストーン。

「1人の死は悲劇で、大勢だと統計値か」「誤解だ」
「・・・有罪だと、刑期満了まで送還できない。70歳なら永遠に無理だ。
 ポーランド政府のために、来週手続きを始める」

シフとストーン、デートに相応しいような高級レストランにて。
いつものエピなら、アラ、デートね!と大喜びですが、今回は重すぎて・・・またの機会に!

「娘は『アンネの日記』は作り話だと思ってた。本件は堂々巡りだ。
 有罪ならスタインメッツまたはスクルマンは、妻殺しで収監されるが
 彼が故国で犯した罪は、世間に知られずじまいだ。
 無罪なら、ポーランド政府が、別人の送還を図っているという彼の主張が通りやすくなる。
 どちらにせよ、大量殺人犯の犯罪隠ぺいに手を貸すことに」
「我々の管轄で人が殺された。それが最優先だ」
「彼の保護を?ポーランドは、猛悪で彼を罰せられないと?」
「猛悪?いつからそんな哲学的に?ポーランドだのナチスだのどうでもいい・・・
 罪を叩くのが、我々の仕事だ」
「もしかして、他の誰よりもあなたが望んでいるのは・・・」
「妻殺しの男を有罪にしろ。私の望みは、それだけだ」

このシフの言葉の意味は・・・・なんでしょうね??
今、私には書けないなぁ・・・ちょっと無理ですね。

司法省の要求は、本件が片付いた後にという判断が出される。
ウルスラ殺害の法廷が始まる。
争点は、デビッド・スタインメッツが、スクルマンなのか、が争点に。
そのためか、妻殺しという争点が、なかなか進展しない。

ラビの証言から、ウルスラは夫がスクルマンではないかと、疑っていたことが分かる。
アナの証言からは・・・父が弱った母を献身的に介護する姿を強調し、さらに・・・

「・・・・亡くなる数日前に、訪ねて行ったとき、母は
 私に、遺言の保管場所を告げ、“遺品の整理を頼む”と・・・」

一瞬、顔を見合わせる検察コンビ。アナが父親をかばうために、偽証している?

裁判所の外でアナを問いただすストーン&ロビネット。

「遺書の件が事実なら、なぜ今まで秘密に?」「彼の犯行は明白だ」
「良心に恥じずに生きられるか」
「父を見捨てろと?」

そこに、デビッドとローゥエンタールが来る。

「敗色濃厚だから、証人に圧力か」
「私は今、被告人と話してる。(アナに対して)あなたは偽証した。つまり犯行後の共犯者だ」
「娘を敵対させる気か」
「50年前、あなたは他人を犠牲にして身を守った。
 今、娘は貴方をかばい、刑務所へ」

そして、取引きへ・・・・。

「娘を不起訴にするなら、彼は取引に応じると」「やっと振出しに戻った」
「もう1つ条件があるの。父の裁判記録の封印よ」
アナの言葉に頷くストーン。
「第2級殺人で25年」
「冗談じゃない。彼は自殺に手を貸しただけなんだぞ」

ここでストーン、後方の女性を振り向く。
ウ~ン、速記者?記録しないでって言う意味かな??

「スタインメッツさん、奥さんが何錠のんだか、本当に知らなかったと?」
「耐えられなかたんだろう。帰ると、床に倒れてた」
「自殺ほう助を認めれば、何も聞かれず、25年が1年で済むと?」
「・・・・ナチスが遺影に来てケーキをくれた。パンもろくにない時でね。
 近所を説得できたら、誰にも害を加えないと言われた。
 私が断っても、他の者がやってた。皆を1カ月でも1週間でも、1日でも長く生かすためにな」
 当事者にしか分からんさ」
「同じ境遇の奥さんは、よく分かってた。だから殺した」

シフの執務室。TVに映る自分のインタビューを見つめるストーン。
自分の選択が間違っていないか、検証しているように見えましたが・・・私には・・・
今回は苦悩のストーンでした。どう選択しても悔いが残るような・・・・遣り切れない表情でしたね。
苦悩のストーンに敬意を!ということで、私のお笑いも、今日は封印・・・

でも、ひとつだけ言わせて!!!
クレイゲンのマグカップ・・・ハート柄でしたか???

シフとロビ、ストーンを労います・・・

「私が彼なら、どうしていたか」
「倫理の裁判所などない時に基準となるのは、翌日自分に申し訳が立つかだ」
「マラは?記録の封印を訴え、まだ父親を守ろうと」
「彼女が守っていたのは、父親ではなく息子だ」

ア~ッ、ストーンはちゃんと、アナの気持を分かっていたんだなぁって、ちょっと嬉しい。
私もアナが必死に父親をかばっているように見えたけど
本当は息子を守っているんだな(祖父がナチス戦犯だなんて・・・!)って思っていたから。
このストーンの言葉で、重たい重厚エピを視聴して良かったなぁって思えました☆☆☆

でも最も印象に残っているのは、リーブマン夫人の顔です。
ローウェンタールの質問で・・・・

「・・・・つまり、スクルマンは少数を犠牲にして、大勢を救ったのでは?」

この時の夫人の表情・・・あの時代あの時あの場所にいた者にしか許されない・・・
そのことについて、語ることは・・・・
お前に何が分かると?お前に言葉を発するのもおぞましい・・・

そんな表情に見えました。
さすがの恐れ知らずのローウェンタールも、恥じるかのように視線を落としましたね。

ゴメンナサイ。長~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~文ですね。
そして、誤字等あったら、許してください。もう無理・・・ご勘弁を~!
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4 コメント

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重いエピソード (アマンダ)
2012-11-07 01:17:23
リィンさん、シーズン7三部作おつかれさまでした・・・
といいつつ、こんな遅レスで申し訳ありません。
週末にこれを再放送してたらしいので私も感想を書こうとしてました。濃くて重いエピソードですよね。
長~~い、とおっしゃってますが、ゲットー警察やユダヤ人評議会の解説はさすが、という感じです。

邦題は「夜と霧」でもいいんじゃないかなと思いましたが、日本でそんなに知られてないのかな。
翻訳も出てるし、北杜夫の小説もあったのに。あと「生き残り」はちょっと違和感ありますよね。。。
返信する
お、思い出し中・・・ (リィン)
2012-11-07 14:49:05
アマンダさん>アマンダさん>自分の記事読み返して、記憶復活させました(苦笑)

これは・・・重たいし、視聴者に知識を要求する恐ろしいエピかと・・・(クスッ)
ゲットー、ユダヤ人評議会&警察が分からないと
この親子の真の思いが分からないかも?と思いました・・・

それと、情報ですが・・・
MM、このエピでエミー賞ドラマ部門かな?
主演男優賞ノミネートされたそうですよ(ニッコリ)
返信する
ありがとうございます~ (アマンダ)
2012-11-07 19:35:33
エミー賞情報ありがとうございます。
IMDbだとどのエピソードかまではわからなくて。
ストーン毎年ノミネートはされて、でも一回も受賞してないのは残念。
マッコイもブリスコーもノミネートだけなんでしたっけ?惜しいなぁ。。。
返信する
エピ情報! (リィン)
2012-11-08 14:10:01
アマンダさん>MMのエミー賞ノミネートエピ、こんど御報告しますね(ニッコリ)
そう、3人とも、エミーさんは、ノミだけだと思います。

SWは、先日の「Mad Dog」でノミされておりましたわ(ニコッ)
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