夏の日は …

2016-08-11 | 日記

       

このところ夜の寝苦しさが続いていて、どうも頭がボーっとしている。朝の早い時間は割と涼しいので読書するにはいい。でも頭がそうだから、あんまり言葉が入ってこないから活字の表面だけが滑ってゆく。この滑りがまた夏の朝らしいのである。

        夏の日は

        青梅の実の悲しき

        いたどりの国に生れ

        おどろの路に迷ふ

        鐘のない寺の屋敷を通りぬけ

        朝顔の咲く垣根を過ぎ

        もずの鳴く里を通り

        雨の降る町に休み

        たどたどしく歩み行く

        むぐらの里に

        茶をのみかはす

        せせらぎの

        女の

        情流れ流る    ( 西脇順三郎著 『 旅人かへらず 』 より )

ということを書いて、また慰みに絵を描いてみて、「夏の日」の暑さに一献を傾けることは、朝の涼しさを感謝するのである。家の前の道端には、今日もクッキリと電柱の影が濃い。

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿