『 ピカソ講義 』と夕空

2015-10-04 | 日記

      

これは昨夕の空の色。割と空気も澄んでいて風呂上りの半袖のシャツが気持ちいいのだった。街灯に蛍光灯が灯っている。家の前から撮る代わり映えのないいつもの同じ空中線であるが、しかし変化する空の色でこの空中線のドローイングが違う風景なのである。空という環境が形を変え印象を変えるのである。空の色によって、空気の透明度や風景の明暗によって、僕のこころも明暗するのである。そしてこの明暗も時間と共に移り行き、いつか知らず知らず僕の精神と肉体も変転して行く、のだろう … 。ここで、僕は時間という海を漂流する一個のヴァガボンドである。

         

一個のヴァガボンドにも一つの楽しみがある。紙の上に絵を描くのである。自由気ままに描くのである、紙の上にタブーはない。そして勝手にその絵にタイトルを付ける。そこで、この絵に付けたタイトルは 『 ピカソ講義 』 だった。ピカソ (1881-1973) の言葉として岡本太郎が紹介しているのがある。

絵を描きはじめると、よく美しいものを発見する。人はそれを警戒すべきである。絵を打ち壊し、何度でもやり直すのだ。…… 成功は発見を否定した結果である。そうしなかったら、人は己自身のファンになってしまう。私は私自身を売らない。