夜の深さと夜の色

2015-10-03 | 日記

        

昨夜は星が綺麗に見えて、深呼吸が星座を吸い込むのだった。深夜、筆入れの中に赤いボールペンを見つけて、“H” が書かれた貼り付けられた紙の余白を、数時間かけて塗り潰すのである。この絵のタイトルを “ from H1 to H4 ” と名付けて、 “H” というのは深さの記号である。夜の深さは “H” で計測されて、赤い面積が広がるごとに “H” の値が大きくなって行くのである。そして、今朝読了した 『ピカソ講義』 (1980年 朝日出版社) での岡本太郎 (1911-1996) の言葉が、頭から離れないでいる。

(ピカソの絵は) 楽しくって、透明だね。でも、よくこんなむちゃくちゃな仕事がね … 。しかも、こんなのはふつう考えられない絵だけども、ふつう考えられる絵よりも、もっと、なんか一種の迫力があるということは驚くべきことだね。いずれにしても、この闘いの問題をピカソの例を土台に新しく展開していくことが、これからの問題だ。