今年は、とにかく身の回りの変化の多い年廻り。
時間とともに次々起こる出来事に押し流されそうになるが、そんな中、自らも進んで身の回りの整理を少しずつではあるが片づけ始めている。その最たる物事は、今まで撮り溜めた画像のデータ化だろうが、これは毎年思うことで中々進行しない。地道という言葉が一番当てはまるだろうが、時間の許す限り先へと進めて行きたい事柄だ。このブログにも、その都度報告できれば、進行の良いきっかけになるのだが、果たしてどうなるか・・・
また今回部屋の模様替えも兼ねて、趣味誌CDも大量に廃棄処分して心機一転を図り、普段の生活が快適に変わるようにしてみたつもりだが、必要不必要の差別化が図れず苦慮している。1年触らなかったものは、今後必要ないと言われるそうだが、その辺の境目は本当に難しいところ。
カメラやレンズもかなり整理してしまったが、どうしても手元に置いておきたい思い出深いカメラがある。
80年代に買ったNikon F3Pだ。
当時はまだ学生の身、ニコンのF3には中々手が届かず、せっせとバイトに励み、やっとの思いで手に入れたカメラだから思い入れも深い。お世話になっている先輩から、「どうせ買うならP型を・・」との有難いお誘いも忘れてはいない。このニコンF3Pに300ミリF2,8Sの組み合わせで撮影することが、当時の大きな目標だったのだ。
角ばった無骨とも言えるボディに大口径レンズを組み、線路端に繰り出す。いかにもフィルムが装てんしている感のある、モータードライブMD-4。コイツの操作音と手に伝わる心地よい振動が大好きだった。
あれから40年余り、撮影の環境は大きく変化してしまったが、ここまで思い出深いカメラは、アントンKには出来ていない。おそらくこれからも出来ないだろうな・・・
現代のデジタルカメラの方が、写真については圧倒的に良く映ることは間違いない話。しかし、ピントや露出、フィルムの好みなど、友人とのやり取りを交えたあの頃の緊張感はどこへ行ってしまったのだろうか。出来上がった写真は敵わないが、目に見えない当時の想いは、このカメラの中に宿っている。これは、青春時代の残照と言えるだろうか。
当時を思い出しながら、数十年ぶりに三脚にセットしてみた。