アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

碓氷橋俯瞰の思い出

2013-04-05 18:16:00 | 鉄道写真(EC)

信越本線、横川~軽井沢間が廃止になってから、早くも15年の月日が流れた。国鉄史上最大の急こう配を有し、専用の機関車を必ず連結して通過するという、今考えてもかなり特殊な区間だった。やはり信越線用に開発されたEF62が山を下りて東海道で荷物列車を牽き始める頃、当時の仕事での都合もあったが、信越線、しかも碓氷峠が身近になったこともあり、以後90年初頭頃からこの峠に通うようになった。軽井沢を筆頭に、沿線には観光地が点在していることもあり、季節を問わず団臨が多く設定され、当時のアントンKの最大のターゲットは、機関車三重連であった。つまり、上りの客車列車ということになる。全国にいわゆる「ジョイフルトレイン」と呼ばれる客車が何本も存在していた時代だから、碓氷を越える客車は常にチェックして自分の行動も決めていた当時が本当に懐かしい。

長野新幹線開業と同時に、この碓氷峠の区間が廃止ということが公に発表されると、徐々に同業者が増えてきて、自分の思うようには撮影出来なくなってしまった。旧丸山信号所のあたりは、撮影者で黒山の人だかりとなり、ロープが張られて規制していたことを思い出す。今回の写真は、そんな状況が嫌になり、人気のない静かなところでゆっくり三重連を拝もうと山へ入った時のもの。言わずと知れた碓氷橋俯瞰である。この碓氷橋~旧碓氷橋~碓氷湖まで見渡せる構図は、当時鉄道雑誌で発表され、是非行ってみたいと思っていたところ。ただ、撮影ポイントは大変難儀なところで、けもの道もないようなところへ分け入っていくから、一度や二度ではポイントが判らず、4回目にしてやっと納得できるポイントに到達した思い出がある。春夏秋冬でこの美しい碓氷を撮影しようと目標を当時からもって撮影に挑んでいたが、とうとう全ては達成できなかった。しかし、やけに不気味に聞こえる風の音、いつ列車がトンネルから飛び出してくるかわからない緊張感と、夢中にシャッターを切った後の充実感は、今もはっきり記憶している。

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1997(H9)-05-11        9314レ EF6324+6+EF6252  14系和式シナ        信越本線: 横川-軽井沢

                                     PENTAX  67 SMC タクマー200mm f/4    RAP(+1/3)

                                                                                                                      (三脚使用)



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