眼下に広がる善光寺平が、瞬く天の川に変わる頃、二条の前照灯が下界から近づいてきた。
背後の山々にロクヨンのブロアが共鳴し、胸の高鳴りを抑えるのに苦労する。
予定通り5374列車がEF64重連でやってきて目の前を通過、スイッチバックの引き込み線へと押し込まれる。対抗列車を退避、しばしの休息に入るのだ。
水銀灯に照らされた、たくましきロクヨンの横顔を見ながら、辺りの空気感を肌で感じる至福のひと時。気持ちを込めながらシャッターをレリーズし、ロクヨンに想いを告げる・・・
信号が変わると、途端に2台のロクヨンのブロア音が辺りを支配し、
ロクヨン劇場もクライマックス!
暗闇に消え、音がトンネルに吸い込まれ聞こえなくなるまで、二条のレールを見送った。
想いで深い、遠い昔の出来事である。
2002-11-01 5374ㇾ EF6420+21 JR東日本/篠ノ井線:姨捨にて
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