アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

保存蒸機の行方~D51 498

2021-09-17 23:00:00 | 鉄道写真(SL)

相変わらず緊急事態宣言下で、先が何も見通せず悶々とした日々を送っている。カメラを持って線路端に立っても、楽譜を見ながら集中して音楽を聴いても、心のどこかしらで、グレーの重怠い不安感が拭えないでいる。今ではその日一日を必死で生きているのに、来月やはたまた来年のことなどに想いが至らないのだ。

最近では、毎日バッハのブランデンブルクを聴いている。第5ももちろん好きだが、第3や第6といった心の通った深い音楽は、今のアントンKに新たな光をもたらしてくれる。そして極めつけはやはり、ブルックナーにたどり着く。ブルックナーは本来オーディオで聴く音楽ではないと思っているが、いつも身近に置いておきたいものでもあるから、つい手が出て聴いてしまうのだ。昔から家ではアダージョのみ抜き出して聴くことが多く、第3や第6、そして第8のアダージョは、今のアントンKにとって生きがいそのものとなっている。枯れ果てた心を慰め、そして希望に満ちた光を享受してくれるようにいつも感じるからだ。

この憎きコロナ禍において、鉄道事業も惨憺たる影響を受けた。地方のJR線しかり、そして東日本でも過去に例を見ない状況が続く。会社そのものが揺らいでしまうのなら、大鉈を振るわれても致し方ないが、鉄道趣味人としても、気持ちの切り替えが必要な時代なのかもしれない。掲載写真は、磐越西線をいくSL磐梯会津路号。中山宿のスイッチバックからゆっくり猪苗代に向けて発車していくD51 498号機。このD51でさえ、今後の動向が不安になってしまう時代に突入していることを再確認したい。

1997-01-29  9223ㇾ   D51 498          JR東日本/磐越西線:中山宿



最新の画像もっと見る

コメントを投稿