前記事より時代がまた遡る・・・
アントンKが鉄道写真を始めたきっかけは、模型資料収集と書いてきたが、それがいつの間にか車両そのものにカメラを向けるようになり、当時あまり馴染みのなかった機関車へと興味が移っていった。大宮駅を通る機会もその興味が大きくなる原因の一つだったかもしれない。とにかく、引っ切り無しに列車がやってきては、忙しく出ていく光景は、まさに鉄道の黄金時代を見ているようで、一気に引き付けられるものがあったのだ。またやたらと本数のあった印象のある貨物列車は、けん引電機からか、二軸貨車が黒いからか、ドス黒いイメージが残っている。今ではコキ列車が当たり前の貨物列車だが、当時のコンテナ列車は、それに比べるとスマートで速そうに見えたことを思い出す。ダイヤも解らず、ただ目の前に来る列車を見て撮っていた時代。アントンKにも大きな夢が膨らんだものだった。時刻表を毎月買っては、眺めていた時代とも重なる。時刻表をたどり空想で撮影旅行に何度出たことか。メモを取りながら楽しんだ時刻表も、今では滅多に見なくなりどこか寂しさが込み上げる。ネット社会の恩恵は大きい。が、忘れ去られていくものも多く心に穴が空いた気分になる。人は、楽な方へ向かい、もう過去には戻れないのだろう。これは音楽芸術にも言えると思うが、この件は別の項に譲ることにする。
掲載写真は、駆け出しのアントンKがスナップした大宮駅での夕方の光景。125列車と記録にあるが、どうした訳か高崎二区の174号機がけん引している。背後の川越線のキハが懐かしい。この光景、雰囲気が大宮駅だった。雨が降り出し肌寒かったことを思い出している。
1975-10-18 125列車 EF58174 東北本線:大宮駅
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