最後の現役EF60として、大事に運用されてきたはずのEF6019号機。先月を最後に運用を離脱したという情報が飛び込んできた。あまりにも突然のことで驚きを隠せないが、寄る年波には勝てず、といったところだろうか。
このEF6019号機、なぜ今までこの機関車が唯一のロクマルとして残存していたのか、アントンKはよく知らない。かつての美しい一灯の前照灯も、いつの間にかシールドビーム2灯のいわゆる「ブタ鼻」形状になりがく然としてからも、アメリカントレインの特別塗装になったり、はたまた高崎のお座敷列車「やすらぎ」と同じ塗装となり、専用機に君臨したりと、なかなかその歴史は慌ただしいものだった。近年、前照灯も原型に戻され、外観塗装も今流行の国鉄時代の一般形の青色塗装に復帰し、これからの活躍を期待していた矢先のことだった。
ここでは、EF6019号機の画像はやめて、同族の一灯EF60の本来の姿とでもいうべき、貨物列車牽引の画像を掲載しておく。まさに今まで活躍してきたEF6019号機は、画像の73号機と同様、東海道本線の地味な貨物列車を黙々と牽いていた機関車だった。だから正直なところ、アントンKは当初このEF6019には、我々同年代のファンと同じく何の思い入れも持てないでいた。EF60なら、元ブルトレけん引機である500番代も存在していて、そちらの方がスター的存在だっただろう。しかしEF5889が延命して茶色になり、晩年大活躍したように、EF60も19号機に理由はともあれ白羽の矢がたち、今日まで我々を楽しませてくれた訳だ。
さて、何の前触れもなくパンタを下したEF6019だが、最後の最後に「さよならロクマル」なる運転を期待したいところ。全てのファンとともに有終の美を飾りたいではないか・・・
1981-02-11 762ㇾ EF6073 東海道本線:金谷-菊川
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