アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

我が国鉄時代~国電全盛の頃

2024-10-04 07:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)
 今思えば、どれも電車は武骨で趣がある。真夏は窓全開!真冬は妙に暖房が利く車内。走行音が大きく、振れも激しく会話は大声で怒鳴っていた!?特に京浜東北線や常磐快速線の103系、上野-大宮間の115系電車は、そんな印象だった。ま、それが当たり前の世の中で、通勤電車はこういうものだと思わされていた。だから鉄道は楽しい好きになったとも言える。
 そう考えると、今の通勤電車は静かでスマート!デザインも洗練されていてカッコよい。でもどれも同じに感じてしまい、温かみはなく、むしろ冷たく感じてしまうのはなぜか?銀色の車体が増えたせい?
 東海道を走る荷物列車の牽引機が、EF58からEF62へと代わるタイミングの直前に関西へと出かけ、昼夜撮影を楽しんだ時の思い出の1コマを掲載しておこう。西の巨大ターミナル大阪でバルブ撮影した581系寝台特急「彗星」。その横へすかさず入線してきた東海道緩行の103系スカイブルー編成。この時も忙しく発着が繰り返され、撮影などおぼつか無かった記憶が蘇る。
アントンKの国鉄型電車と言えば、まずはこの2形式が真っ先に思いつく。
 1984-01-14    3001M     特急「彗星」  581系   大阪にて
 



国鉄時代の象徴だった「ブルートレイン」~EF65

2024-10-03 08:00:00 | 国鉄時代(カラー)
 今年2024年は、国鉄が民営化してから38年目となり、いよいよ国鉄時代(1949-06-01~1987-03-31)の長さを越えていく時代に入った。国鉄が民営化される話を聞いて驚いたのが、ついこの間に思えてしまうが、あれから間違いなく38年という時空を越えてきた訳だ。何という間の出来事なのだろうか。確かに思えば、アントンK自身にも色々なことがあり、若き時代に想い描いた夢も、いつしか形を変えながら、新たな現実へと繋がっているようにも思える。こうしてどうにか健康でいる日々に感謝し、決してそれは家族の支えなくしては叶わないことを肝に銘じなければいけないと改めて思い返している。
 こんなに長く鉄道を愛し、いつも線路を意識してきたアントンKだが、今までの自分の鉄人生を振り返ると、最も影響を受けた列車は夜行寝台列車なのだろうと思う。アントンKが鉄の産声を上げたのが1975年だから、まだ全国に夜行列車はたくさん設定されていた。それから約12年で民営化されるから、自身においては、JR時代はすでに自分の中では3倍以上の時間が経っていることになる。その間、あれだけ憧れていたブルートレインは徐々に減便され、今では全く線路上から消えてしまった。その過程をずっと見つめながら生きてきた訳で、とても切なく、人生も儚い夢のように思えてしまうのだ。
 掲載写真は、国鉄時代まだ寝台列車が全国でヘッドマークを掲げていない過渡期の特急「あけぼの6号」。この後、全国でヘッドマーク復活の報を聞き、狂喜乱舞したことが懐かしく思い出される。
1984-10-14    1006    EF65 1051  あけぼの6号  東北本線:矢板付近

関ケ原越えいまむかし~EF66

2024-10-01 08:00:00 | 鉄道写真(EL)
 10月になった。ということは、あと3か月で今年も終わりとなる。
何と!気持ちばかり焦ってしまうが、今やり残していることを考え端っこから実行に移すのは毎年のこと。全然進歩がないこと気づき呆然としてしまう。仕事にもようやく身体が慣れ、張るところと抜くところの境目が解ってきた。もう少しだけ前に進みたい。いつか時が解放してくれるのだろう。その時まで淡々と熟していく。当たり前の話。
 では、趣味の世界はどうか?音楽趣味は、シーズンインしたとはいえ思うように会場には足を運べていない。平日夜は、時間的に行きづらくなってしまった。焦ってホールに入り、気持ちが落ち着かないまま演奏が始まる感じで、集中出来ていないのが本音であり、休憩後の後半から気持ちが乗って来る。平日なら、休暇を取得して、ゆっくり会場へ行くくらいの余裕がないと非常に勿体なく感じてしまうのだ。だから随分と日程を熟慮するようになってしまった。今月は2回、来月は3回の予定でいるが、うまく行けるのか少し心配になっている。それはもう一つの鉄道趣味との兼ね合いがあるからだ。
 これからの季節、アントンKが1年で最も好む季節でもあるから、好天の日には撮影に出かけたくなるのが身上だ。台風のシーズンでもあるから、予定が組みづらく行動決定は直前になってしまい、音楽会との兼ね合いもあるから尚更なのだ。こんな状況だから、大袈裟な旅行はなく単発の遠征にはなるだろうが、どちらの趣味も実り多き秋といきたいところだ。
 掲載画像は、遠征候補にある関ケ原界隈をいくEF66が牽く特急貨物列車。ネットニュースで、新幹線に貨物列車が走る!と読んだが、いよいよ貨物輸送も新幹線頼りなのか。随分短絡的な発想で何だか将来が不安になってくる。
1998-03-08      EF66 38       東海道本線:近江長岡-醒ヶ井

 

カーチュン・ウォン~新時代のチャイコフスキー

2024-09-21 21:00:00 | 音楽/芸術
 相変わらず蒸し暑い東京から横浜みなとみらいへと急ぐ。先々週に続いて、話題の指揮者カーチュン・ウォンの演奏会に行くためだ。前回のブルックナーを鑑賞して思ったのは、アントンKがもう40年以上ブルックナーの交響曲に触れてきた中とは別の、今まで積み重ねてきた鑑賞の良し悪しを根底から覆すというか、全く新しい感覚が生まれ、今までこれぞブルックナートーンとしてきた響きそのものが、新しく生まれ変わったような発見が散見できたということだ。当日の演奏は、もちろん素晴らしいものだったが、同時にこの指揮者で色々他の楽曲を鑑賞してみたいという衝動に駆られたのである。今まで散々聴いてきた楽曲でも、新たな世界へと導いてくれる気がしたのである。クラシック音楽の醍醐味は、まさにその演奏行為によるものであり、何十何百と繰り返し聴いてきたお馴染みの楽曲であっても、新しい光が射し、新たな発見が生まれることにあるからなのだ。
 今回のメインプロは、チャイコフスキーの第4交響曲だったが、まさにアントンKの感が的中し、なかなか聴くことが出来ない演奏に巡り合ったのであった。冒頭のHrn四重奏からして、極端に重厚明解な重奏でホールを満たし、少しずつテンポを揺らしてTrpへ引き継ぐなど、最初から聴き所に溢れていたと言える。主部に入ってからも意欲的な解釈は新鮮だったが、どこかオケが荒く、指揮者に着くことだけに必死になっているので、時に響きが固く鋭角的に聴こえてしまった。それでも、弦楽器群の主張は流石で、明確な指揮者の要求を満たしているように聴いていた。ピッチカートの鋭い主張の要求は、その最たるもので、もちろん第3楽章での妙技には聴いていて圧倒された。フィナーレのコーダ前、TmpのトレモロがPPで始まり、音楽が膨れ上がって来る過程での、低弦の刻みは、今まで聴いたことがなく、一音ごとに大きくなる刻みは恐怖さえ感じるくらい。まるで別の楽曲を聴いているかのようだったのだ。そして順番が逆になったが、前半に演奏されたゲルハルト・オピッツのブラームスの第2コンチェルトは、ドイツ正統派のお手本とでも言うべき演奏で、その響きの中に安心して身を置くことが出来たが、個人的には、この第2はもっと雄大でゴツゴツしたイメージを持っていたためか、全体的にピアノの響きが物足りず、それに合わせたオケの響きも今一つに感じてしまった。きっと指揮者カーチュンがかなりソリストオピッツに合わせた結果なのではないだろうか。そんな印象を持った。
 やはりこのカーチュン・ウォンという指揮者は、単なる若い新人指揮者だけでは済まされない独特の個性を備えていると感じている。まだ、ブルックナーの第9と、チャイコフスキーの第4しか聴いていないが、今後マーラーはもちろんのこと、ベートーヴェンなどの熟知された楽曲をどのように演奏するのか、とても興味をもった次第。今後ますますに楽しみになってきた。

日本フィルハーモニー交響楽団 第400回横浜定期演奏会
ブラームス ピアノ協奏曲第2番
チャイコフスキー 交響曲第4番 ヘ短調

指揮        カーチュン・ウォン
ピアノ  ゲルハルト・オピッツ
コンマス 田野倉 雅秋

2024年9月21日 横浜みなとみらいホール
 


あぁ、愛しのボンネット!~181系&489系

2024-09-18 07:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)
 国鉄時代の上野駅。ここは夜行寝台列車の発着が多い地上ホームとは違い、山手・京浜東北等のホームがある橋上ホームとなっている。この時代は、昼夜問わず優等列車が到着しては出ていき、鉄道ファンなら1日いても飽きない聖地だった。東京駅のような洗練された雰囲気は当時もなく、地方からやってきた列車たちから下車する乗客は足早に無言で大都会に消えていく、そんな雰囲気だったように思う。
 8番9番線ホームに一瞬だが電車特急が並ぶ。当時アントンKは、引退が迫る大好きだった181系電車を撮影しようとホームにいたが、この日は金沢特急「はくたか」にもボンネット編成が登場し興奮した想いが蘇る。方や上越のクイーンの「とき」、そしてもう一方は碓氷を越えて遠路金沢まで向かう489系「はくたか」。こんな日常の何気ないシーンを、最近はとても懐かしく感じることが多い。
1982-11-08      2019M  とき & 3002M  はくたか  上野駅