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■ 岩塙鉱泉 「井筒屋」

しばらく休廃業したお湯のレポのリニューアルUPをつづけます。

「関東周辺 立ち寄り温泉みしゅらん」様の特集に掲載いただいていますが、追記&画像を追加してリニューアルUPします。

※ この施設はWeb情報によると、平成24年(2012年)12月に閉館しています。
営業データは入湯時(2003年11月)のものです。




岩塙鉱泉 「井筒屋」
住 所 :茨城県北茨城市関本町福田1481
電 話 :0293-46-3270
時 間 :時間要問合せ
定休日 :不明
料 金 :600円

すでに閉館していますが、以前の情報や雰囲気を記録するため極力以前のレポの内容を手を加えずに残しています。
入湯・レポともに2003年11月。今回2021年1月に加筆および画像を追加しました。

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湯巡りをつづけていると、ときおり強烈な印象を受けるお湯に巡り会うことがあります。
このお湯もそんな一湯です。
北茨城やいわきにはこの手のお湯が多いのですが、ここのインパクトは「カンチ山鉱泉」と双璧だと思います。

北茨城の山あいに潜むナゾの鉱泉で、「いわはな」と読みます。
位置的にはJR常磐線「大津港」駅の600mほど西側のところです。

相当に鄙び入っているという事前情報があり、気合いを入れて(笑)突入しましたが、どうにも場所がわからずTELするとおばちゃんが出ました。

「岩塙山荘」というのはさっき発見できましたが、どうやらその手前にあるらしい。
「でも、レジャーとかで入るところじゃなくて、湯治につかうようなところだけど・・・」
前ふりが入りました。これは相当なもんみたいです (^^;


【写真 上(左)】 庭先に廃材
【写真 下(右)】 浴場棟

さきほど通った道を再度進撃すると、庭先に廃材を積み上げた民家が・・・。
ここかぁ。
どうりでわからなかったハズです、入口はおろか玄関にも看板も何もありません。

手前右手に母屋、おくの別棟が浴場等で、どちらも瓦屋根がかけられているので、建物にB級感はありません。
背後に紅葉した斜面を背負い、里山の秘湯の雰囲気をまとっています。

「井筒屋」の屋号をもつ湯宿ですが、母屋にその雰囲気はなく、いまは立ち寄り湯に絞っての営業かもしれません。

奥の浴場棟の裏手からは青い煙りが立ち昇り、覗いてみると薪を焚いていました。
母屋から出てきたおばちゃんに料金を払って浴場へ。


【写真 上(左)】 浴場棟入口
【写真 下(右)】 脱衣所

とにかく、なにもかにもが鄙びきっています。

浴室はふたつありますが、ひとつは使っている気配がありません。
左側の浴室に案内されました。
脱衣所は緑色の壁面、せまいアルミの開き戸。床は歩くとミシミシと鳴り、B級入っています。

アルミの開き戸を開けると浴室。
土曜15時で先客がひとりいたので、浴室全体の写真は撮れていませんが、左手(女湯?)との仕切りは上が空いており声がとおります。
晩秋11月の入湯でしたが、天高があるので湯気のこもりはありませんでした。
全体に暗めで脱衣所よりさらに低くなっているので穴ぐらのような感じですが、かえって落ち着いて入れます。

細長の浴室で、手前が洗い場ソーン、おくの浴槽はタイル貼扇型1-2人のこぢんまりとしたもの。
カラン・シャワー・シャンプー・ドライヤーなどすべてなし。


【写真 上(左)】 薪焚きです
【写真 下(右)】 源泉カラン

浴槽に溜められたお湯、これが熱い。おそらく44℃くらいはあったかと思います。
おもわず先客のご年配に「熱いですねぇ」と言うと、「今日はぬるいほうだよ、さっききた●●さんなんか、ぬるくて入れね~って帰ってったよ」・・・。
共同浴場ではよくあるパターンですが・・・ ~~;)。

まぁ、熱湯は嫌いじゃないし、入れないほどでもないのですこし湯もみをしてそのまま入りました。

湯口はなく側面から熱いお湯が出て、もうひとつ穴(吸湯はしていない)があってオーバーフローはないので、薪焚きによる追い焚きの溜め湯方式かと。

浴槽の上、塩ビ管で引かれた先にカランがあってこれはおそらく源泉カランです。
しぶ焦げイオウ臭にたまご味+金気臭を帯びた、特徴のある冷たい水が出ます。
カランよこにコップも置いてあります。
溜め湯の冷鉱泉でも、源泉に触れられるのはありがたいですね。

薄コーヒー色のうす目の黒湯は味不明無臭でややツルすべがあり、薪焚きらしいやわらかなお湯はじわりじわりと染みてくるような深みのある浴感。
分析表はありませんでしたが、イオウと重曹が頑張っている感じのお湯でなかなか個性的。

料金600円はいささか高い感じもしますが、薪焚きを考えるとやむを得ないかと。
出ようとするともう一人入ってきたので、地元では意外と人気があるのかもしれません。

鄙び湯、B級湯は好物なので (^^;、個人的にはハマリでしたが、佇まいといい、湯温といい、ふつうの人(笑)にはハードル激高かと・・・。
お湯もなかなか、なにより鄙び加減が絶妙なので、機会があったらまた訪れたいと思います。

泉質などの掲示はありませんでしたが、県観光物産課のWebによると、「硫黄泉(硫化水素型)」とのこと。
また、やませみさんからご提供いただいたデータは、「単純S冷鉱泉? 17℃ pH=7.1 〔自家源泉〕」となっています。

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東日本大震災の翌年、平成24年(2012年)12月に閉館となっているようです。
Web上で震災後に入湯したレポがみつかるので、震災でも大きな被害は受けなかったようですが、やはり何らかのかたちで震災の影響はあったのかもしれません。

〔 2003年11月入湯・レポに加筆(最新UP2021/01/24) 〕


E140.46.22.410N36.50.35.370

【 BGM 】
■Anymore - BRICK(1982)

記事内容とえらくミスマッチですが(笑)
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