民話 語り手と聞き手が紡ぎあげる世界

語り手のわたしと聞き手のあなたが
一緒の時間、空間を過ごす。まさに一期一会。

「私の作文教育」 その5 宇佐美 寛

2017年05月29日 00時03分53秒 | 文章読本(作法)
 「私の作文教育」 その5 宇佐美 寛 (1934年生まれ、千葉大学名誉教授) さくら社 2014年

 第二章 「過程作文(発想作文)」・「編集作文」 その3 P-37

 文章を書くのは、もちろん考えて書くことである。意識を注ぎ正確・明瞭な文章を書こうとすることによって思考は論理的になる。
 自分で自分の意識を統御し、自らの書いている言葉を吟味し疑いながら書かねばならない。このような自己統御の思考を最も強く働かせるべき範囲は、文である。つまり、句点(。)で、区切られる長さの範囲である。

 では、どのような文を書くべきか。いいかえれば、どのような文で考えるべきか。
 私はすでにここまでにこの問いに対する答えをある程度述べた。あらためて、整理し補って論ずることにする。

 1 文をなるべく短く書く。(原稿用紙でいえば、一文を三行程度以内で書く。)いいかえれば、句点を早くつける。これは、内容についていえば、一つの文の中でいろいろな事柄を書くのを避けるということである。なるべく一つの文では一つのことだけを書くということである。つまり、「一文一義」である。また、その「一つのこと」に関係が無い語句を使わないように注意するということである。(「句点をはやくつける」とは。の数を多くすることである。私は受講生に「。」一つを五百円玉だと思って、なるべく多くかせぎなさい。」と言う。)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。